インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

フィンランド語 19 …動詞登場(その4)

先生が「ごめんね〜」と言いながら、さらにもうひとつのタイプを説明してくださいました。

stA, lA, nA, rA-タイプ

動詞の最後が stA / lA / nA / rAで終わっているものです。このタイプは単語の後ろ二つの綴りを取って語幹としますが、そこに「e」を足す、というのが特徴だそうです。

● nousta(上にあがる)
①最後の ta を取って語幹は nous 、さらに「e」を足して、nouse。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」 がある場合変化パターンに従って「逆転」しますが、この単語にはありません。
③三人称単数の語尾は「e」を伸ばします。あとは全く同じ。つまり……

nousen nousemme
nouset nousette
nousee nousevat

● ajatella(考える)
①最後の la を取って語幹は ajatel 、さらに「e」を足して、ajatele。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」 があるので、「逆転」の変化パターンに従って「t→tt」。従って最終的に語幹は ajattele 。
③あとは全く同じ。つまり……

ajattelen ajattelemme
ajattelet ajattelette
ajattelee ajattelevat

● panna(置く)
①最後の na を取って語幹は pan 、さらに「e」を足して、pane。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」がないので、あとは全く同じ。つまり……

panen panemme
panet panette
panee panevat

● purra(かじる)
①最後の ra を取って語幹は pur 、さらに「e」を足して、pure。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」がないので、あとは全く同じ。つまり……

puren puremme
puret purette
puree purevat

● opiskella(勉強する)
①最後の la を取って語幹は opiskel 、さらに「e」を足して、opiskele。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」がありますが、前後に「s」があるときは不変化。あとは全く同じ。つまり……

opiskelen opiskelemme
opiskelet opiskelette
opiskelee opiskelevat

例外

これまでさんざん学んできた「olla動詞」も、最後が「la」なのでこのタイプです。ですから同じように「la」を取って「e」をつけて人称語尾をつけるのですが……

olen olemme
olet olette
on ovat

三人称の単数と複数だけ「olee」となるべきところが「on」、「olevat」となるべきところが「ovat」になっています。これは長い間頻繁に使われてくるうちに変化しちゃった例外だと先生はおっしゃっていました。なるほど。

itA-タイプ

最後にもうひとつだけ説明がありました。このタイプは、最後の「A」がなぜか「se」になります。

● valita(選ぶ)
①最後の a が se になって語幹は valitse。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」がないので、あとは全く同じ。つまり……

valitsen valitsemme
valitset valitsette
valitsee valitsevat

etAタイプ

さらにもうひとつ。このタイプは etA を ene にします。形容詞の動詞化したものが多いです。

● vanheta(年取る)
①最後の eta が ene になって語幹は vanhene 。
②語幹の最後の音節に「k,p,t」がないので、あとは全く同じ。つまり……

vanhenen vanhenemme
vanhenet vanhenette
vanhenee vanhenevat

先生からは、たくさん動詞の変化パターンがあって混乱するかもしれないけど、まずは「k,p,t」の変化パターンを覚えてしまいましょうというアドバイスがありました。

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(Minä) opiskelen Suomen.