インタプリタかなくぎ流

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しまじまの旅 たびたびの旅 34 ……馬祖列島へ

台北松山空港からプロペラ機で50分ほど、馬祖列島の南竿です。台湾の本島からは200kmほど離れていますが、中国大陸は目と鼻の先。台湾が実効統治しているので、かつては軍事的に非常に緊張した場所でした(いまでもある意味そうですが)が、現在は中国からの観光客も多く訪れる場所になっています。

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それにしても、地図で見ると本当に中国大陸のそばです。それでも、ほんの海峡程度でも、間に海があるというのは見た目以上に大きな壁というか防御になるんですね。考えてみれば日本列島がまさにそれに支えられた歴史を歩んできたわけで。

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離島の、それも人気のない場所をぶらぶらするのが好きなので、空港で電動バイクを借りました。予備の電池がシートの下に入っていて、電池を交換したら、使い終わった電池は島内にいくつかある窓口で新しいものと交換するというシステムです。

oogo.com.tw

電動バイク、音も静かで快適ですが、いささか非力です。特に島の道路は険しい海岸に沿ってアップダウンが激しく、上り坂ではかなり息切れして速度が落ちます。それでもまあ特に急ぐわけでもありませんし、ゆっくりお宿に向かいました。

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泊まったのはこちら。一見して分かるように、かつては軍事基地だった場所を改装してバックパッカー向けのホテルにしたもののようです。外観は「大丈夫かしら」的な雰囲気ですが、中はとてもおしゃれな空間でした。若い方々が共同で運営しているみたいで、ロビーでは旺福のアルバム『阿爸我要當歌星』が無印良品の壁掛けCDプレーヤーでかかっていました。

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WONFU 旺福 | The Official WONFU Site

バイクで島内をくまなく走り回りましたが、さすが緊張の歴史が背景にある島のこと、あちこちでスローガンや標語が見られ、とくに孫文さんの「三民主義」推しが目立ちます。外蒙古を含めた中華民国の版図を主張している地図も、今となっては懐かしい感じがします。外蒙古 ≠ 現在のモンゴル国ですけど、モンゴルの方が見たら「微妙……」でしょうね。

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「光復大陸」。大陸を取り戻すぞ、解放するぞ、と。

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こちらも、かつての軍事拠点だったよし。いまは展望デッキになっています。

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フェリー乗り場(北竿など他の馬祖列島行きや、中国大陸との「小三通」が行われる船が発着しています)近くの高台には蒋介石さんの銅像が立っていました。見つめる先はもちろん中国大陸ですね。いつか、あそこへ帰るぞと。

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その後ろの山には「枕戈待旦」の巨大な文字が。戈(ほこ)を枕に夜明けを待つ、つまり常に戦いへの準備を怠るなという意味です。

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その名もズバリ「馬祖」という港に、海の守り神である媽祖神の巨大な像が立っています。

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媽祖 - Wikipedia

そばには軍隊の揚陸艇が。

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台湾の離島は、夕焼けがきれいだよ〜と知人に言われていたのですが、その通り、素晴らしい夕日を眺めることができました。

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