インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

中国語をこの手に

今週のお題「受験」

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先日、メールボックス公益社団法人日中友好協会による公費留学生(中国政府奨学金生)募集のお知らせが入っていました。実は私も、かつてこの奨学金をいただいて留学しました。学生さんだけでなく、条件を満たせば社会人でもオーケーで、返還義務もないという太っ腹。たしか昔は、中国語と、国語や社会(一般常識的な)などの筆記試験がありましたが、現在は小論文と面接だけのようです。

www.j-cfa.com

F.A.Qによると、定員は毎年20名で、2017年度は47名の受験者があったとか……えええ!? 驚きです。倍率がたったの2倍強ではありませんか。

私が受験した当時(今から20年くらい前の話です)は中国留学ブームだったのか、もう少々「狭き門」でした。私が留学したのは天津市の南開大学ですが、真偽の程は定かではないものの、当時学内に600人いた外国人留学生のうち、半数の300人が日本人留学生と言われていた時代です。

ううむ、若い方があまり留学をしたがらないらしいという話は耳にしていましたが、そんなに志願者が少ないのですか。私が留学した当時に比べて、現在の方がより中国との関係は密接かつ重要になり、今後もその傾向は衰えることはないと思われるのですが。というか、これ、今が公費留学をゲットする一大チャンスじゃないですか。

下世話なお話で恐縮ですが、この中国政府奨学金は一年間の学費と宿舎費が全額無料になるのに加えて、毎月生活費まで支給されます(普通進修生で月に3000元。現在のレートで52000円ほど。私の頃は確か850元でした)。これ、今の経済状況ではどうか分からないけど、当時は周囲の中国人学生の状況に比べて破格といってよいほどの額でした。学食でたらふく食べても十分に余るので、私はたくさんの本を買い、思う存分勉強させてもらいました。

しかもこれらの費用は返還義務が一切ないのはもちろん、中国政府の奨学金だからといって留学前後に何か有形無形の要求があるわけでもありません。(留学前に私は小さな出版社の記者をしていて、駐日中国大使館から「取材しちゃダメよ」との念書を取られましたけど)。この辺り、古き良き中国の「大人(たいじん)」的風格を感じさせます。

中国という国に、特に政府に対してはいろいろと思うところもあるけれど、大局的に見て私は、貧乏社会人だった自分を留学させてくれた中国政府に恩義を感じています。なにがしかの形で、それは時に善意の批判だったりはするかもしれないけれど、お返ししていきたいなと思っています。

脱サラして飛び込んだ中国留学の一年間は、本当に「人生最良の日々」と言ってもよいくらい刺激に満ちたものでした。英語と並び、中国語はとても「グローバル」な言語です。中国語が使えると、世界が一気に広がりますよ。最近Twitterのタイムラインで拝見した、こちらの先達おふたりが証言しておられる通りです。

この「受験」、心からおすすめします。今の中国に、漠然と、何となく、そこはかとないネガティブな印象を抱いているあなたへ、特に。