インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

義父と暮らせば16:引っ越します。

お義父さんとの同居を初めてわずか半年。いろいろ考えた結果、同居をやめて近くにマンションを借り、住むことになりました。

もともと細君の実家はかなり手狭で、住み慣れたお義父さんはともかく、我々夫婦がほっと一息つける場所が全くありません。それで家にいても心休まる時間がほとんどなかったのですが、このまま続けて、たとえば「うつ」などになってしまったら大変なので、今回の麻痺を一種のアラームととらえ、引っ越すことにしました。

引っ越すと言っても車で10〜15分程度の近所ですから、これからもちょくちょく行くことになるとは思いますが、我々が同居をしないことで初めて受けられる介護サービスもあるんですよね。これについては担当のケアマネさんから強く勧められました。「つかず離れずの方が、お義父さんのためにも良いことかもしれません」と。

確かに、この狭い家に暮らしていれば、お義父さんの方だってストレスは溜まるはず。特に元々は他人の私が、在宅ワークでけっこう家にいますからね。私は私でそれほどストレスに自覚的じゃなかったんですが、今回、麻痺を発症していろんな方の話を聞くに「原因はハッキリし過ぎているほどハッキリしているんじゃないの」と諭されました。

くわえて、エキセントリックなお義父さんの人となりをよく知る弟さん、細君の母方のおじさんとおばさん、私の恩師や友人の多くが、介護と言ってもまだまだそれほど手がかからない段階だし、ここはいったん離れて暮らした方がいいと忠告してくれました。唯一「もっとよく考えたらどうだ。お義父さんも本当は寂しいんじゃないのか」と止めたのは私の両親。まあ、九州にいて、状況がよく見えないですからね。

やっぱり家を出て、近くにマンションを借りて住むことにしましたよ、と告げたら、お義父さんの第一声は「このソファやテレビも、テレビの下の台も持って行くのか」でした。私たちが前の家から持ち込んだやつね。う〜ん、まずはそれですか……と、軽く落ち込みました。