インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

音声ファイルに絵をつける

 音声ファイルを自由に遠隔操作できるようになったら、せっかくパワポファイルなんですから絵や写真も載せたいです。日本人学習者はおおむね中国語の文字(漢字)を読むことは得意ですが音に弱い、というより、漢字にすればすぐにわかるけれど音だけだとなかなか意味がつかめない、という方が多いので、文字ではなく“看圖說話(絵を見て話す)”ための教材を作ります。

01.音声ファイルを取り込んだパワポファイルを用意します。


 音声ファイルを取り込む方法はこちら
 音声ファイル自体の編集方法はこちら

02.絵や写真を取り込みます。


 音声の内容に合わせて、絵や写真を取り込みます。ここで使用したイラストは「イラストわんパグ」さんが無料で提供されているもの。「人・人物」や「こども」などはとてもかわいくて汎用性が高く、いつもお世話になっています。商業利用は原則禁止ですが、私は直接メールで問い合わせ、学校の授業用ということなら、と使用を快諾いただきました。本当にありがたいことです。

 こちらのイラストは背景が全て透過になっていて、10枚目のスライドのように、背景に写真を置いたりすることも簡単にできます。素晴らしい。
 これで絵を見ながら音を聴き、リピートしたり訳したりという語学訓練が楽しく行えます。音のみでは復誦が難しくても、絵をヒントに何とか中国語を組み立ててしゃべるのです。文字を介さないので日本語が干渉することもありません。イメージと音をダイレクトに結びつけるのがポイントです。慣れてきたら絵のないバージョンで音を完璧に再現できるまで繰り返し練習します。

03.必要に応じてアニメーションの設定をします。

 絵の訴求力をさらに高めるために、アニメーションの設定をすることもあります。正直言って、ここまで来るともう趣味の世界ですけど。

 例えばこの画面は“他马上去医院看病。”ですが、音が流れている間に男性のイラストが左側から入ってくるアニメーションを設定しています。これで“去”のイメージがより効果的に伝わります。

 こちらがアニメーションの「並べ替え」ウインドウの設定。音が鳴るのと同時に、男性のイラスト「図1」が三秒間でスライドインしてくるようになっています。


 この画面は“护士给他试了体温表。”です。上にある体温計が、音が鳴った後2.5秒遅れで――つまり“体温表”という音が流れる瞬間にフェードインしてくるように設定しています。
 アニメーションの設定方法について解説し出すときりがないので、詳細は各種教本やネット情報を参考にしてください。

04.教材の全体と使用方法


大宝以前很少生病,

但是昨天中午他觉得不舒服。

他马上去医院看病,

护士给他试了体温表,

38度,他发烧了。

大夫告诉大宝,他得了感冒,

必须吃药,吃了药病才能好。

大夫给他开了两种药,

一种是西药,一种是中药。

大宝去药房买了药,

回家以后他马上就吃药,

西药吃了两片,中药吃了六片,

还喝了很多水。

吃了药以后他就睡觉了。

第二天他觉得病好了。
 ここではかなり細かく音声を区切っていますが、生徒の習熟度に応じて二つ以上のスライドをいっぺんに聞かせてリピートしてもらってもいいのです。操作はリモコンですからとても簡単。
 最終的にはテレビの音声を「消音」にして、絵やアニメーションだけを流し、それに中国語をつけてもらいます。最終的には全体を、絵やアニメーションを見ながら通して言えるようにするのが目標です。
 この教材で練習した生徒からは「頭の中がかき回されるような感じ」「終わった後がとても爽快」「ハッキリ言ってしんどい」などの声が聞かれます。語学は身体能力なので、語学の授業はスポーツのトレーニングみたいなものです。というわけで生徒をいい意味で疲れさせる、疲れさせてナンボなんですよね。こういった教材を使うことで、教科書の文字(漢字)を読んでリピートするのとは全く質の異なる練習ができると思います。

 ↑方向補語の練習。

 ↑結果補語の練習。

 ↑“把”構文の練習。