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インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

「日本80後的中国観察家」

くらし ことば

  昨晩のWBSワールドビジネスサテライト)に加藤嘉一さんが出演していました。加藤さんは現在26歳。北京大学の大学院を卒業後、中国のメディアでコメンテーターや解説員をつとめ、日中関係に関する書籍も出版されています。もちろん流暢な中国語で。
  初めて加藤さんを知ったのは、香港・鳳凰衛視の看板番組『鏘鏘三人行』ででした。同じ番組を見ていた中国人の同僚と、後日「あの人、中国語の運用力が桁外れだよね〜、すごいね〜」と盛り上がったことを覚えています。その時は確か、「日本80後的中国観察家」と紹介されていました。
  加藤さん自身もおっしゃっていましたが、中国で加藤さんにこれだけ「需要」が集まるのは、これまで、生粋の日本人があのレベルの中国語で発言することがほとんどなかったからじゃないかと思います。もちろん中国人の日本専門家や通訳・翻訳を介した日本人の声は伝わっていたわけですが、どうも隔靴掻痒の感は否めなかったんじゃないかと。
  過去のことを何度も蒸し返して大変申し訳ないけれど、「両会」後の記者会見で質問に立つ日本人の中国語のつたなさは、業界でつとに有名でした。それだけに、どんな質問にも間髪を入れず、やや踏み込んだ表現も織り交ぜる際どいところをつきながら、(そしてここが大切なんだけれど)中国の知識分子のプライドをくすぐるような話し方ができる加藤さんのような存在は、とても新鮮に映ります。スピード感があるから、テレビのようなメディアにも向いていますし。WBSの小谷キャスターも言っていたけど、これから日本のメディアでも露出度が高くなるかもしれません。
  番組の途中からツイッターでもツイートを追っていたんですが、加藤さんの快刀乱麻ぶりに驚くものが多かった一方で、「こんなに長く映す必要があるのか」とか「早口すぎる」とか、揚げ足取りに近いツイートも多く見られました。出る杭はとりあえず打っとけということかな。
  もちろん加藤さんにも、若い人なりの荒削りな部分や勇み足もあるんだと思いますが、この際つまらない足の引っ張り合いはやめて、外国に向かって積極的に発信する日本人を素直に応援したいと思います。その上で、自分も自分のフィールドで、自分の言葉で語ればいいのです。