インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

はとバスツアー

  先日、通訳スクールの生徒さんたちと一緒に、はとバスの中国語ツアーに参加してきました。浜松町のバスターミナルから、皇居前広場、浅草という半日だけのごくごく短いコースです。
  本来は中国や台湾からの観光客が利用するツアーなんですけど、通訳ガイドさんがどういうふうに仕事をしているのか実地で見学させてもらおうという、ある意味ちょっと迷惑というか「営業妨害だ」って怒られないかしら的企画です。
  以前にも参加したことがあるのですが、その時は日本人のガイドさんで、正直に申し上げてそれほど通訳ガイド業が上手だなという感じの方ではありませんでした。今回は中国人のガイドさん。留学中にはとバスでアルバイトをしていて、その能力を買われて正社員になったのだそうです。
  この方はとても上手な仕事ぶりでした。まず声が大きくてよく通る。マイクを通しているんだから大きな声も何もないだろうと思われるかもしれませんが、マイクを通しても聞きづらい声というのはあるんですね。この方の声はとても明瞭で聞きやすいものでした。
  それに冗語がとても少ない。立て板に水というのか、たぶん仕事で何度も何度も繰り返しているからなんでしょうけど、車窓の風景に合わせて実にスラスラとよどみなく、それでいて時々アドリブも交えながら話すあいだに、「え〜」や「あの〜」といった言いよどみがほとんどありません。言葉をとちったり、噛んだりすることもほとんどありませんでした。これって、何気ないようでいて実は大変なことなんですよね。