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インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

救急病院

  週末の課外活動ということで、長城+神路(十三陵)ツアーに出かけました。ところが、バスが走り出して十分もしないうちに学生の一人が下腹部を押さえて激しく苦しみ出しました。
  苦しみようが尋常ではないのですぐにバスを止め、タクシーをつかまえて病院へ。幸いツアーにはこちらの大学院生がついてきてくれていたので、彼女にほかの学生を任せてツアーは続行してもらいました。
  向かった病院は保険会社指定の、主に外国人などが利用する救急病院です。昨日は週末で日本語の受付はありませんでしたが、普段なら日本語でも対応してくれるようで。
  タクシーが病院の前に着くや車椅子を用意して迎えてくれて、急診用のERに。物腰が柔らかで、かつてきぱきとしていて、問診も非常にスマートです。ていねいにお腹を触診した後、血液検査、尿検査、レントゲン撮影、点滴……と隙がありません。しばらく点滴を続けているうちに学生の症状は嘘のようにおさまり、二時間ほど休憩してから薬をもらって帰ることになりました。
  油断して保険証書などを持ってきていなかったので、とりあえず私が医療費を立て替えておいて、診断書や領収書をもらって後から保険会社に請求することにしました。
  「7568元です」
  一瞬756.8元かと耳を疑いましたが、間違いなく四桁でした。日本円にして約11万円強!
  持ち合わせがないのでクレジットカードで支払いましたが、これ、本当に保険会社が保障してくれるのかしら……。
  かつて留学していた時、体調を崩してどうしても我慢できず、一般の病院へ行ったことがあります。ものすごい数の人でごった返していて、まず診察の予約を取ることから始まって、診察、体温測定、血液検査、結果説明、薬の受け取りのそれぞれで長蛇の列に並び、もとよりぐったりしていたのが更にぐったりしてしまったものでした。
  中国の一般市民は本当に大変です。でもその一方ではこんな、こう言っちゃ何ですが「特権階級(もちろん私たちも含めて)」のための医療もあるのですね。もちろん、大事に至らなくてなによりでしたし、医師も看護士もみなさんとても親切にしてくれて感謝しているのですが、このあまりにも巨大な格差にはちょっと言葉を失います。
  そういえば、私も留学中に感染症にかかってしまったことがあり、このときはかなり重篤だったので外国人専用病棟に担ぎ込まれました。個室でとても手厚い医療を受けることができましたが、その膨大な支払いのために、留学を途中で打ち切って帰国せざるを得なくなりました。情けないことに、保険期間が切れていたのです。
  海外では、やはり保険が欠かせません。