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インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

映像教材の準備

しごと

  うちの学校は教育設備が中途半端に古くて中途半端に新しいので、授業の準備が少々大変です。
  例えば、私が担当しているクラスにテレビ番組や映画を見る「VTR」という授業があるのですが(考えてみればえらく時代遅れのネーミングです)、廊下の端においてある大画面テレビをごろごろと教室まで転がしてきて、教室にあるビデオデッキやDVDデッキとつながなければなりません。
  フラットパネルの大画面テレビがあるのは素晴らしいんですけど、各部屋に備えつけるところまではいっていないのです。まあ仕方ありません。大学などはずいぶん整備が進んでいるんでしょうけど、うちのように小さな学校では、音響映像関係機器の進化が中途半端なんです。
  一方で生徒の音響映像環境も進化の途上にあります。若い人はUSBディスクでデジタル音声を持っていきますが、中にはテープでないと困るという方もいます。というわけで、いつも音源を二種類用意することに。面倒くさいですけど、過渡期ですからこれも仕方ありません。あと五年もすればずいぶん変わると思います。
  ところで毎回授業前に教室まで行って、テレビの準備やらビデオデッキの結線やらで大わらわだったんですけど、先日教室に行ったらテレビがもうセッティングしてありました。どうやら生徒の一人が運んできておいてくれたようで。この授業を担当して三年目になりますが、初めての経験です。
  運んでくれていたのはとある「帰国子女」の男の子。ま、人にもよりますが、中国で初等教育を受けた生徒は、長幼の序を重んじるというか、教師を(一応)尊ぶというか、意外に古風でしっかりしているところがあったりします。日本語科で学んでいる留学生も、授業直前に職員室にやってきては、重いCDデッキを先生のかわりに自主的に運んでくれたりして。
  残念ですけど、日本人の若い生徒にこういう人はあまり多くありません。