インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

1999 GOSSET Brut Grand Millesime,2005 MEURSAULT Philippe Pacalet,2004 Clos de Tart




  パリに住んでいる知人宅に、総菜やワインを持ち込んで夕飯。総菜は有名なデパート「ル・ボン・マルシェ」の隣にある食料品館「ラ・グランデピスリー・ド・パリ」で買い込みました。魅力的な食材の数々でめまいがするほど。
  いろいろ悩んだ末、生ハムやチーズやパテ*1などオーソドックスなものばかりになりました。家でワインを飲む時は予算的にお店で飲むよりよいワインを買えますが、だからっておつまみを凝り凝りにする必要はないんですよね。むしろシンプルなものの方がワインそのものを楽しめるような気がします。
  ゴッセのミレジメは濃い黄金色でこくの強い味わい。泡はかなり弱いです。フィリップ・パカレのムルソーは典型的なブルゴーニュのシャルドネ。樽の香りが上品です。クロ・ド・タールは試験の暗記*2で覚えましたが、飲んだのは初めてです。まだ若いですからちょっと薄いかなと思わせるものの、さすがにエレガントな香りで十分に堪能しました。
  ところで、泡と白は冷やしたかったのですが、知人宅には冷凍庫がありません。冷凍庫があれば、30分ほどで冷やせるのですが、冷蔵庫だと6時間もかかってしまいます。こんな時は氷水に浸すとよいのですが、氷もありませんでした。う〜ん、こまった。こんないいワインを常温で飲むのはもったいないなと思って、近くのスーパーに行きました。
  日本のスーパーやコンビニでは当たり前に売られているロックアイスを買おうと思ったのですが、フランス人にそんな需要はないようで。諦めて帰ろうとしたところ、鮮魚コーナーに目がいきました。大量のクラッシュアイスが台に敷き詰められて、そこに魚介類が並んでいるのです。この氷、欲しい……と思って、かたわらにあった生のアサリを200gほど買い、それを利用して「この氷、少しいただけませんか」と店員さんに頼んでみました。そうしたら奥の冷凍庫から真新しいクラッシュアイスをビニール袋いっぱいに持ってきてくれました。いい人だなあ。
  知人宅でプラスチックのバケツに氷水を張り、シャンパンと白ワインを浸し、行きがかり上買わざるを得なかったアサリは酒蒸しにして、幸せな晩ご飯になったのでした。

  泡・白・赤と三本もワインをあけて、かなり上機嫌でシャンゼリゼ大通りに繰り出しました。凱旋門から伸びるシャンゼリゼはイルミネーションがきれいで、たぶん地元の人率はかなり低いでしょうが、大量の人でにぎわっていました。
  シャンゼリゼは全ての樹が同じイルミネーションなので、単調といえば単調です。日本のイルミネーションの方がよほど複雑で豪華できれいですが、これはこれで味わいがありますね。コンコルド広場まで歩き、メトロでホテルに戻りました。

*1:パリの人は、パテのまわりをパイ生地で覆ったタイプがお好きなよう。

*2:「ママさんの得意な黒こげタルト」とかなんとか。クロ・ド・タールはモメサンという会社が持っているモノポール(一生産者が単独で所有しているブドウ畑)なのです。