インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

五輪開会式

  明日は北京オリンピックの開会式です。
  一応中国関係の業界に身を置いている私ですが、周囲があまりに醒めているので今さらながら驚いています。いや、驚いているというのは違いますね。奇妙な違和感があるといったほうがいいでしょうか。
  だいたい、オリンピックが開催されるその国の言葉を教えている語学学校であれば、開会式直前はにわか景気にわくのが普通だと思います。でも、他の学校はどうだか知りませんが、うちの学校に関しては全然盛り上がっていません。何となく盛り上がるのをはばかるような雰囲気があるというか。
  今の中国に対する、複雑な思いが反映しているのは明らかです。ま、「業界」だからしがらみも強すぎて、無邪気にはしゃぐことができないとも言えますね。
  それでも学校は明日ロビーを開放して、大画面テレビで開会式の様子を流すのだそうですが。私はひそかに、あまり人は集まらないんじゃないかと心配しています。
  そういう私は、大画面テレビを持っている同僚宅で見ることにしています。個人的にはオリンピックにほとんど関心のない私ですが、張藝謀(チャン・イーモウ)演出の開会式は楽しみです。
  九年前、私は中国で世界体操選手権のために通訳の仕事をしていました。「役得」ということで、テレビ局の人と一緒に、間近で開会式を見る幸運に浴したのですが……。
  それはもう、鼻血が出そうなほど濃厚なパフォーマンスでした。
  まわりのスタッフも異口同音に「いろいろな国で開会式を見てきたけど、こんなに派手なのは初めて」と言っていたほどです。
  そのとき私は日記にこう書きました。
  「もし北京が五輪開催地に選ばれたらすごいぞ。開会式、三日間連続でやるかもしんない」
  その予想ははずれましたが、体操一種目だけの世界選手権であの「濃ゆさ」です。五輪の開会式である今回は、も〜超濃厚なコテコテの中華的演出がこれでもか、これでもかぁっっと披露されるに違いありません。
  明日は鼻の穴にティッシュを詰めて、テレビの前に陣取りたいと思います。