インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

「行きつけ」に大した理由はないのかもしれない

  自宅の最寄り駅前には、戦後かなり早い時期からあったとおぼしき市場があります。
  たまに早く帰宅できた日には、何軒かある魚屋で刺身を買って帰るのが楽しみです。
  しかし、さすがは老舗の風格というところでしょうか、いずれの店も私のような一見の男やもめにはとってもつれない対応をしてくれます。
  魚屋A:先客の後ろに並ぶ私の背中越しに、常連とおぼしきおばさんが「いつもの鯛の昆布じめと鮪の赤身ね。ちょっと八百屋行ってくるから」と声をかけると、私の注文を聞くより先におばさんの刺身を包み始めます。これでお目当ての舟*1を何度逃したことか*2
  魚屋B:一間ほどの間口で、ウインドウのみ。安くて新鮮なネギトロ用赤身や大皿一杯五百円の生帆立貝柱などを求めていつも大勢の客が群がっています。ここで注文を聞いてもらうのは、夕方の買い物客でごった返す東急東横店地下一階フードショーのアール・エフ・ワンくらい難しいです*3
  魚屋C:こちらは間口がずいぶん広いこともあってA、Bほど混んでいませんが、刺身の舟を指定すると露骨にイヤな顔をされます。ま、刺身に引いた時間が早いものから売りたいということなのでしょうね。わかります。あと、ここの店主は店の奥で仁王立ちになり、何といつもタバコをくゆらせています。海原雄山なら「お前に魚屋をやる資格はないっ!!」と一括しているところです。
  加えて、魚屋A、B、Cとも、接客態度はか・な・り横柄です。
  実は魚屋Aの手前にもう一軒、魚屋Dがあるのですが、店主がいつもニコニコと接客をしているこの店ではなぜか買ったことがありません。う〜ん、なぜだろう。

*1:刺身が載ってるトレーですね。

*2:夕方だから、品物も残り少ないのです。

*3:デパ地下総菜に精通している友人によれば、こういうシチュエーションで「はいお客様、ご注文は?」と声をかけてもらうためには、左手に財布を持ち、右手でお金を出さんばかりにつかんでいるのが「効果アリ」だそうです。