授業で使う音声をiPodで、映像やフラッシュカードはノートパソコンでそれぞれ教室に持ち込むようになって久しい。
LL教室ならiPodやパソコンをLL機器の「音声入力」につなぐ。一般教室なら各教室に備えつけてあるテレビのスピーカーを利用する。ビデオ入力などの赤白端子とiPodやパソコンのヘッドホン出力端子をつなぐだけだから簡単だ。
中国語の教材にはまだまだCDなどのデジタルデータになっていない(つまりカセットテープ)ものも多いのだが、私は自分が担当する授業についてはすべてデジタル化してiPodに入れてある。これで教室移動が劇的に楽になった。だってiPodひとつに音声ケーブル一本だけ持って行けばいいんだもん。
ユニバーサルドックを使えば、離れたところからもリモコンが使える。“聽寫(書き取り)”させながら生徒の机を見て回ることもできる。
難点はといえば細かい早送りや巻き戻しがしにくいことだが、長く使っているうちにiPodの「ドーナツ」部分を押す微妙な力加減が身についてきて、あまり不便を感じなくなった。
できるだけ正確なピンポイントで再生したい通訳訓練などでは、パソコンを使う。「Real Player」など音声再生ソフトのスライダックを使ってもいいし、再生位置の数値を入力してもいい。
フラッシュカードは単語の練習や、絵を見せて発言させる授業などで使う。これもパワポで作り、「その他の形式で保存」から「GIFグラフィックス交換形式」でバラバラの写真として保存する。単にスライドショーするだけならパワポで十分だが、単語などは順不同で表示させたい。そこでフリーソフトの「Irfan View」を使うようになった。このソフトは、指定したフォルダ内にあるGIFなどのスライド写真をアトランダムにスライドショーしてくれる。
ここしばらくこのスタイルでやっていたのだが、先日ふとあることに気がついた。
iPodでも写真が扱えるじゃん。
これまでもユニバーサルドックのSビデオ端子を使って教室のテレビとつなぎ、映像教材を使ってきた。ならフラッシュカードはiPodのアルバムにあるスライドショー機能を使えばいいのだ。トランジション(スライドが変わる時の動作)だって「ページめくり」やら、「横へワイプ」やら、「Irfan View」よりずっと楽しい。今頃気づくなんて、アホですな。
というわけで、教室に持っていく機材はiPodだけになった。あまりに便利なので同僚に勧めまくっている。
本来なら各教室にパソコンとオーディオ機器一式があって、サーバに置かれた全教材を自由に呼び出して使えるのが理想だけれど、まあそれは未来の理想型ということで。