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インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

通訳スクール

  台湾の有名な論客の講演、録画映像を使って同時通訳。
  訓練前にご本人のプロフィールや活動に関するサイトがいくつか提示されていて、それを頼りに予習をして当日は原稿なし同通という設定だったのだけれど、あまりに漠然としていて講演内容を予習しようにも雲をつかむような話。それに先週は翻訳と派遣の仕事で忙殺されていてほとんど予習できなかった(言い訳)からだんだん不安が募ってきて、訓練前日、講師と生徒全員で共有しているメーリングリストにメールを打った。

さて、過日通訳のご依頼を頂きました○○先生によるご講演ですが、内容についてその後何か新しい情報は入手されましたでしょうか。現在鋭意予習を進めてはおりますが、講演のタイトルや概要だけでも分かれば大変助かります。

  実際の仕事でも直前まで資料が出ないことがあって、その時はこういうメールを打つ。で、まあスクールの訓練だけれども、実戦のリアリティを出そうと思い、半分冗談でこういうメールを打ってみた。そしたらエージェントに扮した講師(ノリがいい)から返信が。

明日のご講演に関しましては、まことに申し訳ありませんが、現時点、原稿や講演要旨等の提供は受けておりません。講師は本日夜八時に成田到着の予定ですので、都内の宿泊先に到着しだい、メモなどがあるかどうか確認します。

  リアリティありすぎ〜!! このやりとりをメーリングリストで見ていた他の生徒が「本当に講師が来日!?」と勘違いしたくらい(笑)。
  それでも返信メールにはいくつかヒントになるような記述が隠されており(講師の慈悲心かと思われ)、ヤマを張って予習していたら、深夜になって簡単な箇条書き程度の「講演要旨」がメールで届き(これもリアリティありすぎ)、ヤマが大はずれで激しく動揺。
  結局あまり予習できないまま訓練に望み、本番前にブリーフィングはあったものの講演内容が古典の引用たっぷりの超難解なしろものだったので、結果は惨憺たるありさま。実戦だったらほとんどクライアントから「金返せ」と言われかねない、いや業界追放にも等しいレベルだったと思う。