インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

これでおしまい

  忘年会、最後に控えしは、親しい友人二人と青山某所の寿司屋さん。いつも通り、どれもこれもとびきりおいしかったけれど、なぜかかすかに引っかかるものが。なぜだろうと思い返してみるに――多分板前のうちのひとりが店の裏の仲居や見習の板前に対して使う口調、あれが気になったのだと思う。
  特に若い衆への叱責は、客に聞こえないようにやってもらえるとありがたいんだけど。職人の世界で上下関係が厳しいのはよく分かるが、客にそれを悟らせないのがいい寿司屋の条件。私の場合は。
  これまでこの店は、そういうことを表に出さない上品さがあったのだがなあ。些細なことだし、本筋の評価じゃ全くなくて恐縮なのだけれど、高いお金を払ってまで胸ふたぐような思いをしたくない、と。