恒例になったとあるプロスポーツチームの日本遠征、今回は知り合いの通訳者に仕事をお譲りした。本当は彼女と私で二つのチームを別々に担当することになっていたのだが、片一方のチームが直前になって「通訳者は中国から連れて行くからいらん」と連絡してきたのだ。
連絡してきたのは彼女が担当する方のチームだったが、私が頭を下げて仕事をお願いした手前、先輩通訳者に「ドタキャンで仕事なくなりました」とは言えない。それでお譲りしたわけ。
思えば去年も同じようなことをされたなあ。今年は来日当日に空港で「通訳はいらん」とぬかしてくれたが、今年はそれよりは前に伝えてきただけでも進歩か。進歩というには何かが激しく間違っている気がするが。
さて、もう一方のチームは無事来日し、その彼女がアテンドして各地を転戦していたのだが――。
なんとこのチーム、リーグ始まって以来という「試合放棄」をしてくれた。大乱闘になった末に試合が中断し、いったん控え室に戻ったまま、度重なる審判や試合関係者の要請にもかかわらず、二度と姿を見せなかったそうだ。憤懣やるかたなく、監督も選手も小児病的な反応に終始してしまった＋大量に退場選手を出して、事実上試合続行できなくなったためらしい。彼女も通訳で大変だったろうな。
お客さんを入れての「興行試合」だったから、ことは深刻だ。ネット上にはファンの厳しい意見が飛び交っている。これまでにもたびたび規則違反を繰り返してきたチームだけに、来期の参加はかなり雲行きが怪しくなってきたのではないか。部外者が言うことじゃないけれど、やはり同じ土俵で戦わせるのは無理があったのかもしれないね。とても残念だけど。
