インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

魯菜情縁

  東京は四谷で、伝説の“魯菜(山東料理)”店「済南賓館」を営む佐藤孟江氏の自伝。『済南賓館物語』(絶版らしい)の中国語版だ。派遣先の先生に貸していただいた。

  この本によれば、いわゆる四大中華料理とは、広東料理・四川料理上海料理、そして山東料理を指すという。ふつう四つめは北京料理が挙がるが、北京料理は宮廷の豪華な料理(例えば北京ダックのような)を特徴とする、山東料理の一傍流なのだそうだ。
  この本に登場する、満漢全席をはじめとする山東料理のおいしそうなこと。戦中・戦後と苦難の歴史が続いた現地では伝統的な調理法がかなり失われてしまっているそうだが*1、それでも一度済南に行って本格的な魯菜を食べてみたいと思った。
  四谷の「済南賓館」は今でも営業しているそうだ。この本を貸してくださった先生は行ったことがあって、聞けばとてもあっさりした料理の数々で、中華料理に対する見方が変わるとか。この本の中でも佐藤氏はくりかえし「本物の中華料理とは、大量の油(特にラード)や砂糖や化学調味料を使わず、身体にもよい健康食品」と説いている。へええ、ぜひ一度行ってみたい。

*1:だからこそ日本に渡って細々とその伝統を守っていた佐藤氏が“魯菜傳人”の称号を受けるまでになるわけだが。