インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

クラッカー

  クレイアニメの『ウォレスとグルミット』シリーズでどのシーンが一番好きかと言って、ウォレスがチーズを食べるシーンに勝るものはない。チーズに目がないウォレスは、いつもクラッカーにチーズをのせてほおばっているのだが、そのおいしそうなこと。
  英国人はチーズ+クラッカーの組み合わせが好きなようで、チーズだけでなくクラッカーにもこだわりを持っている(らしい)。有名なのは王室御用達の証らしい紋章が刷り込まれたパッケージの“Carr's”だ。定番は“Table Water Crackers”だが、私は七八種類のクラッカーを詰め合わせた“Assorted Biscuits for Cheese”が好きでよく買ってくる。ダイジェスティブ・ビスケットみたいな甘いものあり、カナッペに向きそうな塩味あり、食感もパリパリしたものから「もっさり」したものまであって楽しいし、飽きない。
  チーズ+クラッカー好きとしては、これ以上の選択はないかなと思っていたのだが、しばらく前からスーパーにその名も“Crackers for Cheese”というシリーズが登場して衝撃を受けた(やや大げさだが)。ついでに言えば、その値段も衝撃的だ。
  パッケージもクールなこのクラッカーは、これまでのクラッカーの概念をひっくり返してしまった。クラッカーというとたいがいは口の中が乾きそうなほどパサパサしたもので、むしろそれが水分のあるチーズなどと合うと思っていたのだが、“Crackers for Cheese ”シリーズはかなり違う。クラッカーとビスケットの中間あたりといった感じ。これが何とも不思議な食感でおいしい。しかもパルミジャーノにはオリーブオイル+シーソルト味とか、ブルーチーズにはセロリ味とか、チーズに合わせて異なるクラッカーを指定するこだわりよう。これも英国産だ。
  どうやら英国の古都バースにあるチーズ屋さんが開発したらしいのだが、この店も魅力的なたたずまい。いつかぜひとも訪れてみたいものだ。