インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

ダ・ヴィンチ・コード

  混雑を避け、ロードショー公開からしばらくたった今頃、それも夜遅くの回に行って見てきた。混雑どころかガラガラだった……。
【ネタバレがあります】

  事前に映画評などを見ると興をそがれるから、なるべく見ないように・聞かないようにしてきたのだけれど、それでも漏れ伝わってきたところによると、あまり評判がよくないらしい。
  二時間半という少々長めの映画なのだが、それでも原作小説のあらすじを追うだけで精一杯。二時間半の長大なあらすじ解説という感じ。一応小説の全体をコンパクトにまとめてはいるのだが、原作の細かい描写や様々なシーンをほぼ平均的に圧縮しているので、どのシーンにも説明不足や物足りなさを感じる。映画だけを見た人はかなり消化不良だったのではないか。この作品における大きな楽しみといっていい謎解きの部分も平均的に薄められてしまっているので、映画に入り込んでワクワク・ドキドキという部分がほとんどなかった。
  映画公開前から書店には驚くほどたくさんの関連本が並び、テレビ局ではミステリー仕立ての同工異曲な番組をいくつも放送していた。当然、映画の制作側は最初からこうした商売とタイアップで映画を作る腹づもりだったのだろう。小説+映画、もしくは関連本や関連テレビ番組+映画。観客が背景知識を仕込んだ上で見る*1――最初からそれを念頭において作った映画のように思える。
  独立した映画作品と考えるより、一大エンタテインメントの仕掛けの一部と見たほうがよさそうだ。★★☆☆☆。

*1:もしくはその逆。