インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

仕事じゃないが……

  先回アテンドの通訳をしたスポーツ――別に隠さなくてもいいか。アイスホッケー――の試合を見に行ってきた。日本・韓国・中国が参加しているアジアリーグのセミファイナル、コクド(日本)対アニャンハルラ(韓国)の試合。今季一緒に仕事をしてきた韓国語通訳者さんの奮闘ぶりを見学に行ったのだ。一緒に行ったのは以前からアイスホッケーファンだったという北京語通訳の仲間お二人。うち一人は自分でもアイスホッケーをするほどのファンでらっしゃる。
  さすがプレーオフのセミファイナルまで勝ち上がってくるだけあって、両チーム実力が拮抗していて試合がおもしろい。手に汗握る展開というのはこのこと。今回は一応通訳者仲間のよしみで韓国側の応援をすることにし、にわか韓国サポーターとなって声援を送る(^^)。
  思えばこの仕事をするまでアイスホッケーなんてほとんど門外漢だった。今でもあまり変わらないが、通訳の必要上必死でルールを覚えたかいあって、「惜しい、オフサイド」とか「今のはハイスティック」とか、知ったふうなコメントが出る私。「さもギョーカイ人ふうに」というのは通訳者に必要なスキルだし、ということにしておく。
  途中まで1−0で非常に盛り上がったのだが、第二ピリオドの最後で「疑惑の判定」みたいなのがあって試合が中断する。長い中断があって再開したのだが、戦う双方の選手はもちろん、観客もかなり冷めた雰囲気になってしまって最後まで後味が悪いままだった。第三ピリオドではそんな雰囲気に配慮したのか、審判が明らかに甘いジャッジをしているのが素人の私にもよく分かるくらいで、これもなんだかなあ。結局ハルラが負けてしまった。
  仲間の韓国語通訳者さんはこの間走り回って大変そうだった。でもああいう時って、私も経験があるけれど、双方がばうばう怒鳴り合うだけであまり通訳者の言うことを聞いてくれないんだよねえ。お疲れさまでした。
  ひとつへえ、と感心したのは、韓国の選手が割合冷静だったことだ(何と比べて、というのはあえて書かないが)。監督やコーチは立場上怒鳴っていたが、選手で一緒になって怒鳴っている人は、私の席から見た限りいないようだった。また反則の数が随分少ないな、とも思った。私が通訳を担当していた中国のチームはかなり反則が多かったように記憶している。厳しい言い方だが、このリーグの場合、実力のある強いチームほど反則は少ないというデータが出ているんだそうだ。