インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

祖国とは国語

祖国とは国語 (新潮文庫)

祖国とは国語 (新潮文庫)


  「小学校における教科間の重要度は、一に国語、二に国語、三、四がなくて五に算数、あとは十以下」が持論の数学者による教育論。小学校やそれ以前の段階から英語(に限らずあらゆる外国語)を教えることの愚については、私も諸手をあげて賛成。NOVAキッズやECCジュニアなどのCMを見るたび、大きなお世話だけれど、通わされる子供がかわいそうで暗然とした気持ちになる。
  表題の教育論はこの本の五分の二ほど。その他は新聞に連載されたエッセイと、巻末にご自身の出生地である「満洲」の「新京」(現在の長春)を再訪した時の旅行記が収められている。歴史の解説と家族の物語が交錯する構成でとてもよかった。
  続けて二冊ほど藤原正彦氏の著書を読んでみた。
国家の品格 (新潮新書)
世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)
  『国家の品格』はベストセラーになっているそうだ。内容的には『祖国とは国語』と重なる部分が多かった。
  『世にも美しい…』は、作家・小川洋子氏との対談。行間の開いた文字組みに厚手の紙なので文章量が極端に少なく、すぐに読める。『素数の音楽』みたいにもっと中身がある方が読んでて楽しいと思うんだけれど、奥付を見ると二ヶ月で九刷を重ねている。