インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

上品な人、下品な人

上品な人、下品な人 (PHP新書)

上品な人、下品な人 (PHP新書)


  「人の振り見て我が振り直」すための気品学、というのだが、ううむ、こういう本を読んでいる段階ですでに下品かも知れない私。さらに言えば、こういう本で人の下品なふるまいをあれこれ分析することそのものがどうなの筆者? という気持ちもわくが(筆者も「あとがき」でそのことに触れている)。
  「人の収入について質問」とか「人前で化粧」とか「机の上が散らかり放題」とか、これまでいろんな人がいろんな観点を述べてきているものが多く、あまり新味はなかった。同じようなテイストなら、中島義道氏の一連のシリーズのほうがずっと刺激的でおもしろい。

追記

  私が住んでいるアパートは部屋数が三十ほどの小さな五階建てフラット。私は四階に住んでいるのだが、ベランダに時々タバコの吸い殻がぽつんと落ちている。私はタバコを吸わないし、これはやっぱりあれか、両隣か上の階の住人がベランダでタバコを吸ってそれを捨てているということだろうか。吸い殻は細身のメンソールだ、たぶん。わざわざ手にとって調べる私も私だが。
  朝、エレベータに乗ると、かなりきつい香水の香り、というか匂いにむせかえることがある。この匂いがエレベータから入り口のホール、さらには表の通りにまで続いているから、たった今出勤して行った住人のものに違いない。それにしても往来にまで残り香というのはすごくないか。だって、匂いの粒子はどんどん空気中に拡散していってるんでしょ。それでも知覚できるくらいなんだから。すれ違った瞬間に香るくらいがいいんだけどなあ。ちなみにこの「プンプン虫(by公共広告機構)」は少なくともお二方いらっしゃる。だって香りがそれぞれ違うもの。
  この地域は毎週水・土が「燃えるゴミの日」なのだが、このアパートには時々、紙くずも生ゴミも瓶も缶も資源ゴミも全部まとめて巨大な袋に詰め込んで出す猛者が出現する。当然これは回収拒否のシールが貼られて、一日中アパートの前に放置されている。そのたびに通いの管理人さんが激怒して、カレンダーの裏紙みたいなのに赤と黒のマジックで「これこれこういう人がいます、マナーを守って下さい! 絶対に守って下さい!!」みたいな文章をなぐり書きし、エレベータの中に張り出す。んもー、瀟洒なアパート(笑)の雰囲気がだいなし。
  数ヶ月前だったか、深夜に帰ると、その張り出された紙がくしゃくしゃにされてエレベータの床に落ちていたことがある。踏みつけたような跡もある。負けてない、猛者。しかし他の住人は、そんな紙が床に落ちていても全く無関心なのだなあ。私が帰るまでそこにあったわけだから。私はこの件に関しては当然管理人の味方なので、その紙を拾ってシワを伸ばし、もう一度エレベータの壁に貼っておいた。「雰囲気だいなし度」が一段と上がったその紙は、それからしばらくエレベータに貼られていた*1

*1:最近リニューアルして、「ルールを守っている人たちにも迷惑です」等の文字が追加になった。