「日中友好」は日本を滅ぼす! 歴史が教える「脱・中国」の法則
- 作者: 石平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/07/21
- メディア: 新書
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またまたセンセーショナルな題名をつけちゃって……(^^;)。でもまあ、大陸は四川省生まれの日中問題研究家・石平氏による語り口はなかなかおもしろい。
氏が主張するところの骨子は、古来大陸の王朝と深い関わりを持ちすぎた、あるいは深入りしすぎた日本の政権は決まって短命に終わるか受難の時代をまねく、というもの。裏を返せば、大陸とほどほどに没交渉のほうが日本は繁栄してきた、というのだ。
ここだけ取り上げると、これもまた偶然をことさらに拡大解釈しただけの「トンデモ本」的な雰囲気が漂うが、石平氏の主張は「かの国」への無原則な接近は危険、ということだ。氏にとって「日中友好」という言葉は、その無原則さを象徴するフレーズであるらしい。
もちろん敵対をあおるわけではない。ただもっとクールに現状を分析して、是々非々でつきあいなさいと石平氏は言う。当のチャイニーズからそう言われる我々も何だか間抜けなような気がするが。顔つきが似ているとか、同じアジアの仲間だからとか、同文同種だからとか、数々の幻想を持って「かの国」の人たちとつきあおうとする、脇の甘すぎる人々に警鐘を鳴らす本。