インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

オートロック

  朝、新聞を買いに出ようとしたら、アパートの前で不審な女性がうろうろしている。私がオートロックの扉を開けて出ようとすると、中に入れてくれと言う。おいおい、ちょっと待て。聞けば東京ガスの検針員だそうだ。確かにそれらしき機械を持ってはいるが、制服も着ていなければバッヂもつけていない。社員証を見せてもらって入れてあげたが、なんだかこれ、おかしくないか。
  そもそも私がこのアパートを選んだのは、オートロックがついていたからだ。東京というところはやたら勧誘や訪問販売の多い場所で、自宅で仕事をしている時にちょくちょく来襲されるのはかなわない。
  このアパートは規模が小さいので、管理人が週に三日ほどしか来ない。今日は管理人が休みの日だったようで東京ガスの検針員も困っていたわけだが、だいたい仕事で検針に来ているのだから、管理人がいる時間を調べて来るとか、管理会社に連絡して開けてもらうとか、いくらでも方法はあるんじゃないか。それをアパートの前で誰かが出てくるのを待っているというのは、あんまり賢い仕事のしかたじゃないと思う。それに入れてくれと言われた私だって困る。
  このあいだも不思議なことがあって、自宅で仕事をしているとドアチャイムが鳴った。一階の入口にあるオートロックからのチャイムじゃなくて、私の部屋のドアチャイムだ(異なる音色でわかるようになっている)。なんだと思ってインターホンに出ると、若いにーちゃんの声で「駅前のヘアサロンなんですけど、キャンペーンのお知らせがあるんでドアを開けてくれますか*1」だって。だ、誰が開けるか〜!! それにいったいどうやってオートロックをすり抜けて中に入ったんだ?
  昨晩は昨晩で、夜中にオートロックのチャイムで起こされた。「○○号室の者ですけど、キーを落としちゃったんで中に入れてくれませんか」だって。おいおい、いま午前二時だよ!!
  それにだいたいキーがなきゃ、オートロックを通過したって部屋のドアが開けられないだろうが。しかもなぜ住んでいる階もまったく違う私の部屋を呼び出す? おおかた片っ端から呼び出しては怒られたか無視されたのだろうな。結局入れてあげたが*2 、まったく人騒がせだ。
  大都会はことほどさように「ヘンなひと」が多い。そんな「ヘンなひと」対策のためにオートロックがある部屋を選んでいるというのに、なんだかあまり効果をあげていないような。これからは寝る前にオートロックのスイッチを切っておくかな。面倒だなあ。

*1:本当にこう言った。「ドアを開けてくれますか」って。

*2:キーは部屋のドア付近に隠してあるらしい。これもあまり賢くない。私は外出先でキーを紛失した時のためにオートロックの外にあるポストの内側に隠してある。そんなところに隠して大丈夫かって? 大丈夫、ポストは金庫のようにダイヤルを何回かまわして開けるタイプだから。