インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

七人の弔

  ロードショーが始まってからも前売り券を売ってくれる新宿紀伊國屋書店裏のチケットセンター。他のチケット一緒に『七人の弔』も買おうとしたら、店員さんが「今日ご覧になりますか? だったら千円になりますから劇場へ直接どうぞ」と言ってくれた。なかなか親切だ。レディースデーやシルバー割引や高校生割引などばかりで、自分には縁がないと思っていたが、こういうサービスデーもあったのだな。
  ダンカンの監督第一作。ダンカンといってもたけし軍団のあの人であって、台湾のあの俳優じゃない*1。で、上映開始直後、もう見る気をなくした。
  『YAHOO! MOVIES』あたりのレビューではけっこう高い評価を受けているようだが、私には理解できない。べつに児童虐待や臓器売買などのテーマに肌が合わないなんて理由じゃない。そんなの、もっと現代的で挑発的な映画が海外にはたくさんある。毎回言ってるけど映画そのものの作りがもう雰囲気先行で思わせぶりで、日本映画の悪いところが全部出た感じなのだ。カメラワークも演技もベタベタで見ているこっちが恥ずかしいくらいだし、たくさん出てくる子役俳優たちのレベルの低さといったらもう両手で目を覆わんばかりだ。脚本にも見るべきところはない。唯一この映画の見どころであろう最後のオチだって、「まさかこういうオチにはならんだろうな」と思ったその通りになってしまった。
  あり得ない話ならあり得ないなりにいろいろやりようはあるだろうに、この映画は寓話にも社会派にもコメディにさえもなっていない。メディア上には「現代人への警鐘を鳴らす」だの「社会を鋭く斬る」だのという評が散見されるが、ど・こ・が・じゃ〜!
  オフィス北野はこれをまた台湾に売り込むつもりじゃないだろうな。やめてくれ。こんな言葉はあまり使いたくないが、ホント、国辱ものだ。★☆☆☆☆*2
  映画に先立つ予告編のなかに賈樟柯監督の『世界』があった。これもオフィス北野がビターズ・エンドと一緒に配給するんだそうだ。もう映画作りはやめて、いい映画を配給する仕事に専念してください、お願い。

*1:誰も間違えないか……。

*2:「星なし」にしなかったのは、一カ所だけ不覚にも笑ってしまったから(^^;)。