インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

検査結果

  二週間前に歯型を取ったり写真を撮ったりした結果、現在どういう状態で、今後どういう治療をしていくのかの具体的な説明があった。
  検査の結果、私の歯は日本人の成人男子の平均に比べて上下とも前に出ていることが判明。鼻の頭と顎を結んだ線を「審美線」といい、普通は上下の唇がこの審美線の内側にあるのだが、私の場合かなりそれよりかなり前に出ているそうだ。先生いわく「まあ女性なら矯正を勧めますけど、男性ですからねえ。個性の範囲と捉える考え方もありますけどね」。
  で、仮に矯正をするとなった場合、上下の歯をともにかなり引っ込める必要があるため、上下二本ずつ計四本の抜歯が必要になる。またなぜか左の親知らずが一本だけ、かみ合わせる相手がいない状態で残っていて、これが今後あごに悪さをする可能性があるため、抜いたほうがいいとのこと。計五本も歯を抜くことになる。
  しかも歯全体の移動距離が大きいため、矯正期間も最低二年、最高で三年はかかること、移動を効率的に行うため就寝時には必ず特殊なヘッドギアをつける必要があること、矯正が終わったあとも二年くらいは「保定(揃った歯並びが元に戻らないよう安定させる)」期間が必要なこと、「保定」の際にはリテーナーという一種のマウスピースをつけておく必要があるため、多少不便であることなどが告げられた。これがインフォームド・コンセントというのかな、かなり詳しい説明だった。しかも治療前の確認事項が書面にまとめられており、治療代金の見積書とともに署名をするという念の入れよう。これだけ期間も長く料金もかさむ治療の場合、いろいろとトラブルが起こる可能性があるのだろうな。
  私はもう心は決めてあったので、その場で即治療の申し込みをし、代金も一括で支払う。で、第一段階の「セパレーション」に突入。
  セパレーションは奥歯に矯正器具を固定するための「バンド」と呼ばれる金属の輪を取りつける前段階で、バンドを取りつけやすくするために大臼歯の前後に隙間を空ける処置だ。小さな輪ゴムを歯と歯の間に挟み、ゴムが縮む力を利用して徐々に隙間を空けていくのだそうだ。処置自体は一分ほどで終了、今日はこれでおしまい。歯に多少物が挟まったような違和感があるが、すぐに慣れる。