インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

不死咒怨

日本のホラー映画『呪怨』をサム・ライミ氏がプロデュースして同じ清水崇監督でリメイクしたハリウッド版“The Grudge”。ホラーやスリラーが大好きな私は、「ロードショーの正規料金を払って日本映画は観ない」という禁を破ってまで『呪怨』を観たが、そのあまりのくだらなさに深く深く後悔した。なのに、なのに、なぜリメイク版まで観るかなあ、オレは!?
キャストがアメリカ人というだけで、プロットも演出も舞台装置もほとんど同じ。「怖い映画というのは、ジェットコースターのようなものだ。(中略)みんなには『THE JUON 呪怨*1を遊園地のお化け屋敷のように楽しんでほしい」と清水監督は述べているという。だが、今回のリメイク版はオリジナルに比べてジェットコースターのピーク数も、お化け屋敷のどっきりポイントも半減している。いったい何のためにリメイクしたのか、理解に苦しむ。これじゃ日本というのはとてつもなく陰気で気味の悪い国というイメージを宣伝しているだけじゃないか(-_-;)。
アメリカではロードショーをハロウィンにぶつけたこともあって、二週連続で興行成績のトップを記録したとか。しかし、親に連れられてこの映画を観たであろう多くのアメリカの少年少女は、日本になど金輪際行きたくないと思うだろうな。主人公は日本の大学で学ぶ留学生という設定でもあるし、近い将来、アメリカからの留学生がこれまで以上に減るに違いないぞ。
台湾の映画館では、途中で退席する人がちらほら見受けられ(怖かったからかも知れないが)、エンドロールが流れると、「なんだよ〜」「ええっ、これだけ?」といった反応があちこちから。すみません、すみません、こんな映画作っちゃって。一人の日本人としてみなさまにお詫びいたします。☆☆☆☆☆(星なし)。

*1:“The Grudge”のこと。