インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

脳を鍛える 東大講義「人間の現在」

立花隆/新潮文庫ISBN:4101387257)を読む。もう八年も前に行われた講義録をもとに、大幅に換骨奪胎して書き起こされたものだそうだ。これ一冊で全部かと思ったら、ほんの五分の一なのだとか。それでもずいぶん読みでがあった。
ほとんどが二十歳前の大学生を前にして、「きみたちはまだ何者でもない」と「知」への意欲を焚きつける導入部から、脳科学の最前線(のほんの一部)、文系と理系の乖離、エントロピー増大の法則が支配する宇宙全体の中でなぜ生命という秩序が存在しうるのか、相対性理論をベースにした現代物理学・宇宙論・素粒子論の歩み……と様々に話が飛ぶが、不思議にそれらがつながっていて非常に面白い。もう、無性にいろんな本が読みたくなる。