インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

大法師:吸魂首部曲

恐怖映画の古典的名作『エクソシスト』の「前日譚」という位置づけらしい。『エクソシスト』は子供の時に観て、それはもう死ぬほど怖かった覚えがある。その後パート2とパート3が作られて、いずれも観たと思うけれど記憶に残っていない。
オリジナル『エクソシスト』の何が怖かったといって、やはり圧倒的に邪悪な存在が有無を言わさず迫ってきて、人間はほとんどなすすべがないという絶望感ではなかったか*1。かわいいリーガン(だったかな)という女の子に悪魔がのりうつって、医学的な方法であれこれ調査をするのだが全く原因が分からない。そのうちにリーガンの顔が恐ろしい形相にかわり、ベッドごとがたがた揺れたり、首がぐるりと回転したり、緑色の液を吐いたり……うわぁ、書いているとほとんどトラウマのようになっている恐怖がよみがえってくる。それくらい少年の私には刺激が強すぎた。
そこへいくと今回の「前日譚」は、スプラッタ度こそオリジナルより強くなったものの、理不尽なまでの圧倒的な怖さはあまり感じられない。十字架と呪文と聖水と悪魔払いの手引き書だけで立ち向かって、邪悪な存在を打ち負かすことができるなんて、ちょっとお手軽すぎやしないか……クリスチャンでもない私は、ついついそう思ってしまう。★★☆☆☆。

*1:ここまで書いて、ふと大昔に『少年ジャンプ』で連載されていた小室孝太郎というマンガ家の『命(MIKOTO)』という作品を思い出した。これも圧倒的に邪悪な存在がせまってくる怖いマンガだった。たしかすぐに連載打ち切りになったと思う。