インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

快閃殺手

774.jpgトム・ハンクス主演の『The Ladykillers』。映画館に行ったらたまたまやっていたので、なんの予備知識もなく観る。大当たり。ときにベタなほどのギャグが何度もツボにはまって大笑いした。トム・ハンクスって藝達者だなあ。このちょっぴりブラックな、しかし抑えの効いたユーモアはどこかで味わったことのあるような気がしていたが、果たして観終わってから監督がコーエン兄弟イーサン・コーエンジョエル・コーエン)だと知る。『ファーゴ』や『バーバー』もよかったものなあ。
ゴスペルのにぎやかなサウンドが心地よい。台湾ではキリスト教にしろ仏教にしろ、ミサや大法会などではエレクトーンや生バンドの演奏をバックに、かなりにぎやかな祈りが捧げられている。木魚ならぬエレクトリック・ドラムで、ほとんどリミックス調のお経を上げているのを見たこともある。あの「ノリ」はゴスペルに近いんじゃないかと思った。
トム・ハンクスの話藝もなかなかだが、ゴスペルのあとで説教していた牧師*1がすばらしい。まさに藝人。
映画全体はコメディだし、コーエン兄弟もあえて強調して描くような「ナマ」なアプローチはしていないが、この映画にはアメリカ社会の人種問題が通奏低音として流れている。悪党どもがみんなくたばってしまい、最後に大金を手にした老女が「じゃあ金は、ボブ・ジョーンズ大学に寄付すればいいわね!」と嬉々として去っていくあたり、ここにもスパイスが効いているな〜と思った。ボブ・ジョーンズ大学って、たしか「反カトリック」「学生の異人種間交際禁止
*2」などで知られるキリスト教原理主義の牙城じゃなかったっけ。
あと、個人的には猫がかわいくてマル。

*1:ゴスペルはプロテスタントだから「牧師」でいいんですよね?

*2:現在は解禁になっていたかもしれない。