インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

もう少々声のボリュームを落としていただければ。

QianChong2004-05-25

略字→正字のコンバーターをもうひとつ見つけた。「A Logical Japanese Grammar」というウェブサイトを公開されている佐藤正彦さんの「漢字変換道具」。正字や略字だけでなく、繁體字と簡體字間の變換などもできる。いろんなオプションも選べて、こりゃまたすごい。こういうものを作ることができる才能というか知識に、ただただ脱帽。
Kaorinさんの「新人翻訳者の毎日」で映畫の吹き替え版についてやりとり。子供向け映畫以外でも吹き替え版を作るのは日本くらいのものかな、という話題。そういえば臺灣や大陸でも、《海底總動員(Finding Nemo)》のような子供と一緒に觀る映畫以外はあまり吹き替え版はないような氣がする。テレビなどで昔の映畫が放映される場合は吹き替えになっていることも多いけれど。昔は歐米の俳優がちゃきちゃきの北京語をしゃべっているのが妙におかしく感じられたものだが、よく考えれば日本語をしゃべっているのだって歐米から見れば同じことだ。
英語と“國語”の二本立ては少ないが、香港映畫などがロードショー公開される場合、普通は“粤語(廣東語)”のオリジナルバージョンと“國語(北京語)”の吹き替え版とが同時上映されることが多い。この間觀た《江湖》にも“粤語版”と“國語版”があった。私は“粤語版”を國語字幕で觀るのが好きなのだが、この日は時間が折り合わなくてしかたなく“國語版”で觀た。
確實なところは調べていないから何とも言えないが、たいがいの香港スターは“國語”も話せるから、たぶん本人が吹き替えをしているのだろう。劉徳華アンディ・ラウ)も張學友(ジャッキー・チョン)も聲にあまり違和感はなかった。そりゃそうだ、いくら“國語”版とはいえ、曾志偉(エリック・ツァン)があの獨特のかん高い聲じゃなかったら、ファンが不滿が出るに違いない。
ところで、香港の知人に言わせると、香港映畫とくればこれはもう絶對に、なにがなんでも“粤語”のオリジナルで觀てもらいたいんだそうだ。特に周星馳チャウ・シンチー)の映畫など、廣東語ならではの言葉遊びがふんだんに盛り込まれていて、これを吹き替えや字幕で觀るなど考えられない、おもしろさ半減であるよし。そんなこと言ったって、こっちは廣東語が聞き取れないんだからしかたがないじゃないか。
これを追求しだせば行き着く先は極端な原語偏重主義でしかなく、通譯にしろ翻譯にしろその誤譯や譯出不可能性ばかりがクローズアップされて、われわれの食いぶちをおびやかすことになるので(ならないか)、ま、このへんにしておこうっと。