インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

映画

国に棄てられた人々

昨日、都内の某大学で、台湾の近現代史に関する簡単なレクチャーを行ってきました。レクチャーといっても私は台湾近現代史の専門家でも何でもないんですけど、仕事などでその地域に関わっている社会人を講師に招いて話させるという連続講座のひとつというこ…

ドストエフスキーと愛に生きる

八十四歳の翻訳家、スヴェトラーナ・ガイヤーさんの半生を追ったドキュメンタリー映画です。翻訳者が主人公の映画というのもめずらしい。というわけで昨日、渋谷のアップリンクで観てまいりました。http://www.uplink.co.jp/movie/2013/20712 http://www.upl…

二つの対照的な対談

土曜日の午後、二つの対談イベントを「はしご」してきました。期せずしてとても対照的な対談でした。一つは、ピーター・バラカン氏と佐々木俊尚氏の対談です。池袋の東京芸術劇場で開催されている『Moving Distance:2579枚の写真と11通の手紙』というジャン…

ゼロ・グラビティ

IMAX3D版で『ゼロ・グラビティ』を観てきました。 http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/#/homeいや、前評判通り、凄かった。で、怖くて、寒気のする映画でした。真夏のロードショーだったら最高の納涼映画になったと思いますが、真冬のこの季節に観るのは…

コクリコ坂から

先日録画しておいたスタジオ・ジブリのアニメーション映画『コクリコ坂から』を見ました。宮崎駿の世界観が色濃くあふれた佳品です*1。昭和三十年代、東京オリンピック開幕前夜の横浜と東京が舞台で、実際の当時の風景に取材したとおぼしき気色がそこここに…

サイドウェイズ

本当に久方ぶりに映画館で映画を見ました。実はうちから五分ほどの所にシネコンがあるのです。が、行ったのは今日が初めて。 この映画は大好きな『サイドウェイ』の日本リメイク版。はっきり言ってかなり心配だったのですが、やっぱり立場上見ておかないと(…

レッドクリフPart1

勤務先の映画鑑賞会、ということで有楽町マリオンの日劇に行ってきました。毎年、中国語の映画を一本選んで、事前に簡単な予習などして、生徒全員で観るという企画。 昨年は「ちょっとなんだかなあ」的映画だったので、今年は私が「楽しいの観ましょうよ〜!…

欧州では「負け犬の死」

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1071809.html 日本人はなぜ『フランダースの犬』に感動するのかを検証したドキュメンタリー映画があるのだそうだ。あのアニメには私も泣いたなあ。今見ても泣ける。 アントワープ大聖堂で、ルーベンスの絵を見上げ…

北京の恋

京劇『四郎探母』をモチーフに、日本人女性と中国人男性の恋がからみ、日中の間に横たわる「不幸な歴史」にも踏み込んだ中国映画。勤務する学校の「映画鑑賞会」ということで、映画館の上映一回分を借り切って鑑賞。個人的には『編輯部的故事』の孫鉄が監督…

十七歲的單車

ここのところしばらく、映画を見ていない。仕事が忙しいからだけれど、なんだかとても身体によろしくない。それでVTRクラス*1の“備課”にかこつけてこのDVDを見た。もちろん職場で。 いや、よかった。“拆”という取り壊し予定マークがペンキで大書された、北京…

楊徳昌(エドワード・ヤン)監督死去

小學生さんからのメールで知った。新聞記事によればここ七年ほどガンと闘っていたそうだ。 『牯嶺街少年殺人事件』、『恐怖份子』、『獨立時代』、『麻將』、『一一』などなど、どれも好きな作品だった。ありがとうございました。

胡同愛歌

通訳スクールの教材で、この映画の監督にインタビューしたものを使う予定なので、見てきた。いやあ、よかった。オーソドックスな“故事片”で、その手法は少々古くさささえ感じるほどだけれど、人間の描き方が素晴らしい。こういう人物群像を演出し、演じるこ…

Water

渋谷のQ-AXシネマで『孔雀』とこの『Water』のチケットを一緒に買ったのだけれど、なぜか別々に金を払えと言われる。まず『孔雀』の1800円を払い、おつりをもらって、改めて『Water』の1200円を払う。なぜまとめて3000円出しちゃいけないのかな? いきなりケ…

絶対の愛

キム・ギドク監督の最新作。『うつせみ』とはまたちがったタイプの、コワい女性が登場。 いつまでも彼に愛されていたいと願うあまり、顔全体を整形して新しい顔を手に入れる女性。韓国は整形王国らしいけれど、私はいやだなあ。自分がするのも相手がするのも…

孔雀

長らく映画の撮影に携わってきた顧長衛が初めて監督した作品。文革が終わったばかりの中国。地方都市に暮らす五人家族の、何となくぎこちない日常を綴る。 http://www.eiga.com/official/kujaku/ 【ネタバレがあります】 軽い知的障害のある兄、少々身勝手な…

䖝的海平線

第二次世界大戦末期、軍用機増産のために台湾各地から集められ、神奈川県大和市の「空C廠(のちの高座海軍工廠)」に送られた少年たち。技術を学び、学校の卒業資格が与えられて台湾に戻れば、技術者として働くことができると約八千名の少年が来日したとい…

カポーティ

『ティファニーで朝食を』や『冷血』で知られる作家、トルーマン・カポーティを描く映画。 http://www.sonypictures.jp/movies/capote/ 【ネタバレがあります】 カンザス州の田舎で起きた一家四人殺害事件を知ったカポーティ、ノンフィクション・ノベルとい…

王と鳥

夜の仕事を終えたあとレイトショーに向かう。開演一分前に滑り込むことができたが、おかげで夕飯抜きに。 http://www.ghibli-museum.jp/outotori/ 【ネタバレがあります】 何と第二次世界大戦直後に製作が開始され、様々な紆余曲折があって1970年代に最終的…

プラネテス

先般、中国が行った人工衛星の破壊実験がえらく非難を浴びている。軌道上に広くスペースデブリがまき散らされ、これが他の人工衛星や今後の宇宙開発に深刻な影響を与えかねないからだ。 中国に言わせれば、米ソの宇宙開発合戦でもたらされたデブリの方がはる…

グエムル――漢江の怪物

正月気分で見る映画じゃないが(笑)。 【ネタバレがあります】 漢江に不法投棄された毒薬で巨大に変異してしまった怪物が人々を襲い、娘をさらわれた一家が怪物に立ち向かうという荒唐無稽な映画。全編気味悪い雰囲気が漂うのだけれど、語り口はなんとコメ…

麦の穂をゆらす風

1920年のアイルランド。英国の支配に抵抗する独立戦争と、その後の内戦を描く。 http://www.muginoho.jp/ 【ネタバレがあります】 アイルランドの悲惨な歴史はこれまでにも何度か本で読んだことがあったけれど、今から百年も遡らない昔に、こんな野蛮で残忍…

明日へのチケット

エルマンノ・オルミ、アッバス・キアロスタミ、ケン・ローチという三人の監督が参加したオムニバス映画。けれど単なるオムニバスではなくて、オーストリアのインスブルックからイタリアのローマへ向かう国際列車を舞台に、三つの物語が緩やかにつながる構成…

サイドウェイ

中年男性ふたりが、カリフォルニアのワイナリーを巡りながらゴルフ三昧の旅に出るという、ロードムービー。……などと書けば陳腐の極みなのだが、いや、いい映画だった。 http://www.foxjapan.com/movies/sideways/index.html 【ネタバレがあります】 離婚の傷…

時をかける少女

原田知世の「土曜日の、実験室!」から二十有余年、あの映画をロードショーで見た世代には懐かしいリメイク版。ただしこちらはアニメーション映画。 http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/ 【ネタバレがあります】 一切予備知識を入れずに見に行き、見終わっ…

グッドナイト&グッドラック

午後の派遣仕事、家を出て電車に乗っていたところ、携帯に電話。あわてて下車して電話を受けると、お客さんの都合で急遽キャンセルということに。直前のキャンセルは仕事をしなくてもギャラが入るという契約なので、何だか気が大きくなって*1映画を見に行く…

UDON

まだ公開前だから見ていないのだけれど、おいしそう、もとい、おもしろそう。讃岐うどんの映画だそうだ。『踊る大捜査線』系列らしいのがひっかかるが(^^;)。 http://www.udon.vc/movie/ 仕事に行くとき乗り換える駅の近くに、「東京麺通団」という讃岐うど…

ゲド戦記

ファンタジー小説ってふだんはあまり読まない*1のだけれど、この作品は例外。岩波書店刊の全巻を持ってる。しかも、スタジオジブリが世に送り出してきた作品群の原点とも言える物語なので、期待して映画館に出かけた。 http://www.ghibli.jp/ged/ 【ネタバレ…

胡同のひまわり

父と子・家族の絆・文革・四合院・変わりゆく街の風景……とくれば、これまでに作られたいくつもの中国映画が思い浮かぶ。いずれも忘れがたい印象を残す作品揃いだったけれど、この映画もまたしみじみとした味わいの佳作。 http://www.himawari-movie.com/ 【…

ジャンプ!ボーイズ

久方ぶりで月曜日が休日になったので、ここぞとばかりに映画を見に行く。まずは単館上映中のこの映画。けっこう話題になっているようだったので混み合っているかなと思ったのだが、ロードショーも終盤だからか映画館はガラガラだった。 http://www.jumpboys.…

夜明けの国

シンポジウム「イメージとしての『文化大革命』」を聞きに行ってきた(於:専修大学)。目玉はドキュメンタリー映画『夜明けの国』の上映だ。文革初期の1966年から67年にかけて、中国東北地方を撮影して回った岩波映画。国交回復前に、日本の撮影隊が大陸で…