インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

ほん

サラダチキンを自分でつくる

「筋トレ本」の著者Testosterone氏が最上の蛋白質補給源としてお勧めされていた「サラダチキン」、近所のスーパーで買ってみようと思ったのですが、結構いろいろな添加物が入っているんですね。一点だけ「無添加」というか、「国産鶏むね肉使用、化学調味料…

食べ方を「可視化」したらとても新鮮でした

またまた大変失礼ながら、以前だったら絶対に手に取らないタイプの本でした。タイトル、装幀、イラスト、ぱらぱらっとめくってみたときの内容、特にやたら大きな活字(12ポイントくらいあります)の本文も含めて、ぜ〜んぶ。 筋トレビジネスエリートがやって…

中国語文法の魅力について小一時間語る

先日、通訳のクラスで文法の話になった際、何人もの華人留学生が口々に「中国語なんて文法がテキトーで、無いも同然です」などと卑下しつつ言うので、驚きました。中には大学や大学院を卒業してから日本に留学してきた方もいるんですよ。私は「アホかー!」…

ふたたび「煙のゆくえ」について

タバコを巡るアンソロジー『もうすぐ絶滅するという煙草について』を読みました。 もうすぐ絶滅するという煙草についてちょっと〜、「タバコごとき」にウンベルト・エーコ様の書名を援用しないでほしいんですけど、写真を「ぐぐって」みると分かるように、当…

小学二年生に圧倒されました

先日のお能の「温習会」、番組の一番最初は男性参加者による連吟「猩々」でした。お師匠がFacebookに写真を投稿されていましたが、ずらっと並んだ紋服姿のおじさんたちの前に、かわいい少年が一人座っているのがお分かりでしょうか。 この少年は小学校二年生…

筋トレが最強のソリューションである

大変失礼ながら、以前だったら絶対に手に取らないタイプの本でした。タイトル、装幀、イラスト、ぱらぱらっとめくってみたときの内容、ぜ〜んぶ。 筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法 超 筋トレが最強のソリューショ…

外語や外国とは「健全」につきあいたい

フリーランスライターのふるまいよしこ氏がnoteに寄稿された、翻訳家・天野健太郎氏へのインタビュー、とても興味深く読みました。有料記事ですが、こういう出費は惜しんじゃいけません。note.mu天野健太郎氏の翻訳で私が最初に読んだのは、龍應台氏の『台湾…

かくも脆くかつ強靱な知性

與那覇潤氏の『知性は死なない』を読みました。與那覇氏といえば、六年ほど前に当時話題になっていた『中国化する日本』を読んでとても興奮したことを思い出します。何というか、たたみかけるような勢いというか「グルーヴ感」みたいなものがあって新鮮だっ…

ローンで家は買えませんでした

いま、東京都の世田谷区に住んでいます。持ち家ではなく、賃貸のアパートです。ここを選んだのは、単純に私と細君の職場から均等に近かったこと、毎月の家賃がうちの家計状況に照らして見合っていたこと、部屋の大きさ(狭さ)の割には収納が多かったこと………

「カネの話は汚い、はしたない」と決めつける前に

山崎元氏の『お金で損しないシンプルな真実』を読みました。題名が題名ですし、装幀も薄くて活字が大きい割には大仰なハードカバーで、とかく「カネの話は汚い、はしたない」と考える方々は手に取りにくいかもしれませんけど、いやいや、健全なお金のリテラ…

上品な外語を話したい

先日、とある仕事の現場で、とても中国語の流暢な日本の方にお目にかかりました。ただ、とても流暢なんですけど、ごめんなさい、とても「下卑た」中国語を話されていました。ビジネスの現場なのに、口語調が強すぎるというか、くだけすぎてるというか、「タ…

何のための語学?

Twitterで阿部公彦氏(@jumping5555)が公開されていた「英語はしゃべれなくていいは珍説か」にひかれて、『アステイオン』082号を買いました。阿部氏の文章の他にも興味深い論考がたくさんあって楽しかったのですが、なかでもトマーシュ・ユルコヴィッチ氏…

何も知らずに旅行に出かける

先般の北欧旅行は、どの国も印象深かったのですが、いちばんいまの自分に心地よく感じられたのはフィンランドでした。彼の地については事前にあまり知識を入れず、なるべく観光ガイドや旅行記なども読まないようにして行きました。観光旅行って、事前に本や…

コペンハーゲンの「デニッシュ」三選

例によってこれも食べ歩きを極めた末の……というわけではなく、訪れた先でたまたま入ったお店のうち、印象に残ったものだけ備忘録的に。コペンハーゲンに行ったらぜひ食べ歩きしてみたかったのが「デニッシュ」です。デニッシュ・ペストリーともいいますよね。…

しまじまの旅 たびたびの旅 27 ……ムーミンとムラカミ推し

先般、大学入試センター試験で「ムーミン」を扱った問題が話題になっていました。mainichi.jpヘルシンキでは、当然のようにムーミンがそこここで見られました。テレビアニメもムーミン(かつて日本で作られたものではなく、オリジナルのようです)、お土産も…

バナナ

獅子文六氏の小説『バナナ』を読みました。ブログのコメント欄で知人が紹介してくれたので、さっそく購入して読んでみたところ、これがすごく面白い。文庫本で400頁以上の長編ですが、一気に読み終えてしまいました。 バナナ (ちくま文庫)獅子文六氏といえば…

「言葉の壁をなくす」のならもっと大きな夢を持とうよ

またまた新聞にAI通訳の記事が載っていました。今度は日本経済新聞、それも一面トップ記事です。 www.nikkei.com「同時通訳システム」という文字に興味津々で読んだのですが、翻訳データ蓄積の話がメインで、深層学習で高次の通訳が可能かについては触れられ…

中壮年に至ってキャリアを捨てるすごさ

何週間か前、大江千里氏のこの記事を読みました。toyokeizai.net大江氏といえば、私たちの世代にはその高いキーの歌声でお馴染みの深いポップ・ミュージックのアーティスト。その氏がそれまでのキャリアを捨ててジャズに転向したことは知っていましたが、そ…

しまじまの旅 たびたびの旅 9 ……「ひも式」降車ベル

この旅は主に台湾鉄道の各駅停車を使って、ゆっくりのんびり、なかば無計画に台湾を一周する心づもりでした。台湾は島全体がちょうど日本の九州ほどの大きさで、こういう旅行が比較的気軽にでき、旅行中にも「歩いて台湾一周チャレンジ中!」みたいなカード…

前車覆而後車戒。

先日、とあるファッションビジネス系の大学院における「華人率」の高さについて書きました。qianchong.hatenablog.comそれでいろいろと興味を持って、その大学図書館でこの本を借りて読んでみました。 誰がアパレルを殺すのかさすがファッション系の学部があ…

続ける習慣について

「三日坊主」のことを中国語で“三天打魚兩天曬網(三日漁をしたら二日網を干す)”といいます。三日働いて二日休むなんて、現代ではむしろ理想的な仕事の仕方じゃないかと思いますけど、まあそれは脇に置いて……。留学生の通訳クラスで英語から日本語へのサマ…

『英子の森』を読んで身悶える

松田青子氏*1の小説『英子の森』を読みました。 英子の森 (河出文庫)文庫版の帯に、翻訳家の鴻巣友季子氏による解説の一部が惹句として載せられています。 おもしろい。そして怖すぎる。さあ、みなさん、手にとってください、読んでください。「グローバル英…

やたら注意喚起されちゃう日本での暮らし

家電つながりでもうひとつ、「SUSONO」のイベント関連で気づいたこと。家電やパソコンを買うと、やたらシールやラベルが貼られていることがあります。例えば炊飯器だと「圧力IH」とか「本格鉄釜」とか「極め炊き」みたいに機能や仕様をアピールするもの。Win…

親切そうな顔をしている日本の家電

もうひとつ、先日参加してきた「SUSONO」のイベントでの話題です。対談のなかで松原亨氏が「日本の家電は『親切そうな顔をしている』」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。確かに、日本の家電って、便利な機能が盛りだくさんで、それの説明も盛りだ…

台湾や中国のリノベーション物件

先日参加してきた「SUSONO」のイベント、対談の中で佐々木俊尚氏が「日本の観光地で現在、中国人観光客が騒いでいるのに眉を顰めている人がいるけれど、数十年前の日本人もああだった。にぎやかでゴージャスが好きだった」というようなお話をされていました…

ファッションビジネスにおける「華人率」

先日、とある大学の修士課程研究発表のお知らせに接しました。実はこれ、私が嘱託でお邪魔している学校のものなんですけど、発表者名をながめていて、驚きました。お名前から判断するに、13名いる発表者のうち、日本の方はおひとりだけ。あともうおひとり韓…

江戸前風ばらちらし

よしながふみ氏の『きのう何食べた?』第13巻に登場していた「江戸前風ばらちらし」。 「お誕生会の定番・ちらしずしをアレンジ」した大人向けのレシピで、煮あなご、マグロの漬け、えびのうま煮、アボカド、「ガッテンの卵焼き*1」、いくらの醤油煮が載って…

「タバコがかっこいい」だなんて、いつまでそんなことを言ってるの?

ここ十年ほど、おなじお店で髪を切ってもらっているのですが、若いスタッフさんが選んで目の前に置いてくださる雑誌が興味深いです。たいがい『BRUTUS』と『PEN』と『モノ・マガジン』。ここに、たまに『LEON』が加わります。スタッフさんの目には「そういう…

ヒュッゲ関連本あれこれ

昨年の夏に台湾を旅行した際、偶然手にした『hygge丹麥幸福學』という翻訳本からにわかに「ヒュッゲ」づき、この冬休みまでに「ヒュッゲ関連本」を立て続けに読みました。www.books.com.twちなみに「ヒュッゲ(hugge)」とはデンマーク語で「心地よい」とか…

解らない人には解りはしません

白洲正子氏の『お能・老木の花』を読みました。能を紹介する本は色々と読みましたが、ここまで繊細で、かつ一種の気魄というか情念のようなものを帯びつつ迫ってくる文章は初めてでした。間に挟まれた芸談『梅若実聞書』も実に読み応えがありました。『梅若…