インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

ほん

「いいね」をしない+表示させない

カル・ニューポート氏の『デジタル・ミニマリスト』を読んで、すぐに実践してみたスマホによる「ながら」をやめること。これはほぼ完全に習慣づけることができました。「ほぼ」というのは、時折夕飯の献立の参考にするためにChromeで検索することがあるから…

スマホの「ながら」を自分本位に取り戻す

先日読んだ、カル・ニューポート氏の『デジタル・ミニマリスト』。「注意経済(アテンション・エコノミー)」に身も心も乗っ取られてしまわないための提言がいくつもなされているのですが、まずすぐに実践して効果があったのは、スマホによる「ながら」をや…

デジタル・ミニマリスト

線を引く、付箋を貼る、ページの端を折る……本を読んでいるときに何か心に響くものを感じて、こうしたことをやっている方は多いと思います。あるいは読みながら考えたことをメモ帳に書いておくとか。ところが年に何度か、そうした行為が追いつかなくなるほど…

受刑者に本を差し入れる「ほんにかえるプロジェクト」

昨日の東京新聞朝刊、特報欄に掲載されていた「ほんにかえるプロジェクト」の記事には様々なことを考えさせられました。中国生まれで、十四歳の時に日本へ移住した汪楠氏が始めた、全国の受刑者に無償で本を差し入れるという活動です。汪楠氏自身もかつて犯…

語学は確かに役には立つけれど

現在、複数の仕事を掛け持ちしていますが、メインで働いている職場は東京都心のターミナル駅から歩いて10分ほどのところにあります。その道の途中にとあるオフィスビルがあって、その前を通るときはいつもビルの8階か9階あたりを見上げてしまいます。以前…

二年前、あのまま行ってたら死んでた。

言霊(ことだま)ってこともあるんだから、あんまり言わないでよ、と周囲にはたしなめられるのですが、毎日がしんどくてしんどくて、といっても精神的にではなく肉体的に不調が続いていた二年前、あのまま一念発起して「身体を動かそう!」と思わなければ、…

能楽の「現場性」について

娯楽のジャンルが多岐にわたる現代。それも家から一歩も出なくたってネットで何でも済ませられるこの時代に、わざわざ数少ない能楽堂に足を運び、そこそこなお値段のチケットを買って、三時間も四時間もそこに座り、必ずしもすべてが理解できるわけではない…

「スクラムユニゾン」に対する若干の違和感

先日、夕飯の支度をしながらテレビをつけていたら、ニュース番組で「スクラムユニゾン(Scrum Unison)」という活動が紹介されていました。現在日本で開催中のラグビー・ワールドカップの試合前に、対戦相手国の国歌を一緒に歌うという「おもてなし」の一環…

電子マネー合戦の勝敗はもう決しているんじゃないか

ふだんからあまりコンビニエンスストアは利用しないのですが、先日都内某所のセブンイレブンに立ち寄ったら、こんな「のぼり」に気がつきました。セブンイレブンで、スマホ決済サービスの「LINE Pay」と「PayPay」が使えますよ、というお知らせです。へええ…

語学と教養は裏切らない?

いま勤めている学校では「クラス担任」というものを拝命しております。うちは専門学校でして、通っている留学生諸君は全員二十歳代から三十歳代の成人です。義務教育ではなく、大人が自分の意志で学びを選択する場所なので、いわゆる生活指導的な役割を果た…

図書館のリサイクル本から拾った『中国故事』

先日、勤め先の学校の図書館に行ったら、入り口のところに「ご自由にお持ちください」と「リサイクル資料」が何十冊も並べられていました。文献としてすでに古くなったものや、時代遅れになったもの、新版が出て要らなくなったものなどを処分しつつ、定期的…

芸談としての『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』

現在、留学生向けの「東アジア近現代史」という授業を担当しているのですが、先日は古今東西のプロパガンダに関する生徒の発表でした。みなさんとても興味深いプレゼンを展開していて逆にこちらが勉強になるほどです。そのなかで、参考資料としてYouTubeの映…

わたしの台所

沢村貞子氏の『わたしの台所』を読みました。きっかけは新潮社のビジュアル入門書シリーズ「とんぼの本」の『沢村貞子の献立日記』を読んだからなのですが、このビジュアル本はもちろん、エッセイとして名高いこの『わたしの台所』にはしみじみと共感できる…

不機嫌なSNSについて

何かをはじめる、あるいは何かをやめる。そして、はじめたりやめたりしたその状態を長く保ち続けることができれば「継続は力なり」の「継続」になります。当たり前のことなんですけど、なかなかその力になるほどの継続ができないことのほうが多い。いわゆる…

マンガ サ道(第2巻)

タナカカツキ氏の『マンガ サ道』第2巻を読みました。 マンガ サ道~マンガで読むサウナ道~(2) (モーニングコミックス)今年はサウナがとても人々の話題にあがる年なんだそうで、このマンガをもとにしたテレビドラマが放映中なのに加え、もうひとつ別の…

SNSは「有用」だからこそ振り回される

『Think clearly』で「心に響いた2、3個」のうちみっつめは、というかこれも「ふたつめ」に連なるんですけど、やはりSNSについてです。SNSで、とくにTwitterで心かき乱されるのは、あまりにも悪意のある意思表示が、それも匿名で無責任に投げつけられてい…

SNSの「毒」について

『Think clearly』で「心に響いた2、3個」のうちふたつめは、SNSについてです。私はかつて中毒と自覚していたくらい(自覚できていたくらいだからまだ重症ではなかったのかもしれませんが)頻繁にSNSを使っていましたが、最近ではほとんどやめてしまいまし…

始めてみて初めてわかる

旅先で「極東ブログ」さんの記事を読んでいたら、こんな本が紹介されていて興味を持ったので、Kindle版を買って飛行機内での時間つぶしのお供にしました。 finalvent.cocolog-nifty.comfinalvent氏のおっしゃるとおり、この本は典型的な「自己啓発本」なので…

なぜ投票に行かないのか・行くのか

昨日は参院選が行われましたが、総務省の発表によると投票率は48.8%で史上二番目の低水準だったそうです。半分以上の有権者が投票に行かないという現実にどう向き合えばいいのか、そして特に若年層の投票率が際立って低いことについて、新聞やネットでは様…

僕が夫に出会うまで

七崎良輔氏の『僕が夫に出会うまで』を読みました。築地本願寺で初という同性婚の結婚式を挙げた氏の半生を綴るエッセイ。語り口は笑いあり涙ありとライトですが、ご自身の苦悩や葛藤や失敗までも赤裸々に公開する姿勢からは、世の中が本腰を入れてこの件に…

なぜリベラルは敗け続けるのか

岡田憲治氏の『なぜリベラルは敗け続けるのか』を読みました。政治学に関する岡田氏の著書はこれまでにもほとんど読んできましたが、この本では「安倍一強」を許した野党の誤りと、そしてかつてご自身も政治活動にさまざまな形で参加しながら野党同様に現在…

脳卒中とタバコの関係

受動喫煙対策を強化する「改正健康増進法」の一部がこの七月から施行されます。この改正法は、例えば小規模飲食店内での喫煙が依然認められるなど「ダメダメ」な点も多いのですが、それでも一歩前進したことはよかったと思っています。この法改正によって、…

翻訳の好みは人それぞれ

留学生の通訳翻訳クラスで「通訳翻訳概論」という授業を担当しています。通訳学や翻訳学の専門家でも何でもない私が担当するのは正直に申し上げて荷が重すぎるのですが、「そもそも通訳や翻訳とはどんな営みなのか」を様々な例を挙げながら学んでいくという…

本当の翻訳の話をしよう

村上春樹氏と柴田元幸氏の『本当の翻訳の話をしよう』を読みました。雑誌『MONKEY』に掲載された、小説(なかでもアメリカ近現代の)や翻訳に関する対談を収めた一冊です。本のタイトルはティム・オブライエンの『本当の戦争の話をしよう 』へのオマージュで…

誰にでも起こりうることとして

池上正樹氏の『大人のひきこもり』を読みました。川崎市の登戸駅近くで起きた大量殺傷事件と、その直後に練馬区の元農水事務次官が息子を刺殺した事件。いずれも中高年の「ひきこもり」がクローズアップされましたが、自分もこれまでの来し方行く末を考える…

井上陽水英訳詞集

ロバート・キャンベル氏の『井上陽水英訳詞集』を読みました。書店でたまたま手に取ったのですが、歌詞の原文とその対訳が収められているだけの訳詞集ではなく、翻訳を行う際にキャンベル氏が日本語と英語の間を何度も行き来しながらその言葉の森に分け入っ…

一般向け医療本に登場する扇情的なイメージについて

私は十代の頃から「アトピー」に悩まされてきました。幸い症状はそれほど重くなく、現在では外見的にはほとんどアトピー性皮膚炎を発症しているようには見えませんが、それでもときどき痒みや皮膚の炎症がひどくなることがあって、この状態が雲散霧消したら…

一連の「浮かれよう」を目の当たりにして

東京都心の上空、昨日はやけにヘリコプターの爆音が聞こえましたが、これはアメリカのトランプ大統領が来日しているからなのかな? ここ数日、通い慣れた都心の街並みのあちこちに普段は見られない警官が立っているのに気づきましたが、これもおそらく警備の…

「着るものについて学ぶ」のその後

絶望的にファッションセンスがないものの、ビジネスカジュアルで通勤するようになって以降、「制服」みたいに着られる定番のコーティネートを探していました。制服というなら毎朝ほとんど何も考える必要のないスーツを選べばよいのですが、はっきり申し上げ…

着るものについて学ぶ

私はファッションセンスがありません。かつては美術大学で学んでいたのですが、その当時から現在にいたるまで、とにかく服のセンスがダメダメで、特に色彩感覚というか色彩のセンスが絶望的に乏しい人間です。なにせ、英語のロゴが大きく入ったパステルカラ…