インタプリタかなくぎ流

“Might come in handy one day.”

ことば

フィンランド語 32 …第四不定詞(動名詞)

教科書は新しい課に入って、第四不定詞が登場しました。これは動名詞のことだそうです。動名詞といえば動詞に「~(する)こと」をつけるイメージですが、まずはこの文章。 On hauska opiskella. 勉強することは、楽しい。 三人称単数の olla 動詞である「on…

「イデオロギッシュさん」の復調

私、台湾の離島を旅するのが好きでして、これまでにいろいろなところに行ってきました。台湾人の友人や留学生からは「どうしてまた?」と聞かれるんですけど、ひなびた漁村の風情や360度誰もいない景色などがなんとも素敵なんですよね。バイクを借りてゆっく…

中国語の感嘆詞や語気助詞に萌える

中国語には「感嘆詞(かんたんし)」(これは諸外語にありますが)や「語気助詞(ごきじょし)」というのがありまして、これは主に文頭や文末に短くついていろいろな意味やニュアンスを表す言葉です。日本語の「あらっ?」とか「おおっ!」とか、「~してく…

だから私は恐がられる

昨日「なまはげ」や「パーントゥ」のような、人々から恐がられる異形の神々のことを書いたんですけど、かくいう私も昔から人に異様に恐がられます。もともと面相が「強面(こわもて)」で「厳つい(いかつい)」ということもあるのでしょう。歳を取った最近…

「歩留まり」の悪い教育

中国文学者の高島俊男氏が、ご著書で「教育とは歩留まりの悪いもの」とおっしゃっていました。どのご著書だったのか、手持ちの蔵書にあたってみるも、結局見つけられなかったのですが。「歩留まり」だなんて、まるで学生さんたちを生産ラインに並ぶ機械の部…

語学は素直がいちばん

語学関係の講師をするいっぽうで、みずからも語学の学習者として教室に通っていると、ほんとうに様々なタイプの生徒さんがいるなあと思います。言語の学び方は人それぞれですから一概には言えないのですが、長い間観察してきたなかで「これでは上達しないの…

フィンランド語 31 …第三不定詞

教科書は新しい章に入って「第三不定詞」というのを学びました。これが使えるようになると、例えば「どこどこで、なになにしている」とか「なになにするために、どこどこへ行く」とか、これまで以上に詳細で深いことが言えるようになるとのことです。基本的…

メンヘラさんに贈る言葉

現在つとめている専門学校では、年に数回「通訳実習」という授業がありまして、東京都内のあちこち(観光名所や官公庁、美術館や博物館など)に行って実際に逐次通訳をしたり、同時通訳ブースのついた国際会議室でセミナーや講演会などの同時通訳をしたりし…

フィンランド語 30 …フィンランドのポップソング

Spotifyのプレイリストに「The Sound of Finnish Pop」というのを見つけました。フィンランドのポップソングですね。フィンランド語は語順で話す言語ではなく、そのぶん単語の格変化が激しいので、とにもかくにも語彙が身体に入っていないと変化のさせようも…

フィンランド語 29 …数字の格変化(出格と入格)

時間の言い方は以前に学んだのですが、今度は「〜時から〜時まで」という時間の言い方を学びました。ここのところ「どこどこから」とか「どこどこへ」という場所を表す格を学んでいましたが、時間も「〜から」は出格、「〜まで」は入格を使うんですね。しか…

星条旗迎風飄揚

先日、通訳訓練のクラスで使った教材に、数字の単位である“萬億”が出てきました。「億が一万個」ということですから「兆(ちょう)」ですね。こうした単位は訳しまちがえると「致命的」なので特に注意が必要なのですが、中国出身の方々はすんなり訳せた一方…

天野健太郎さんのこと

先日、翻訳家・天野健太郎氏の訃報に接しました。訃報はいつも突然のことですから今回も驚きましたが、今回の驚きはいつも以上でした。それは天野氏がまだ47歳という若さだったこと、そして直接お目にかかったことはないけれど、亡くなる直前まで精力的に翻…

異文化や異民族に対するリテラシー

政府が前のめりになっている外国人労働者受け入れの拡大政策について、作家の室井佑月氏が『週刊朝日』に寄稿されています。dot.asahi.com 差別がいかに恥ずかしいかという教育がなされないまま外国人労働者を呼んでしまうことは、この国の逆広報にならない…

「英会話時代」という狂奔を前にして

見逃していた『クローズアップ現代+』の「どう乗り切る?英会話時代」を、NHKオンデマンドで見ました。www.nhk-ondemand.jp外国人観光客や労働者の急増を見据えて、社会の各層で英会話熱が盛んになっているという話題。メイドカフェや外食チェーン、観光タ…

肩の力の抜けぐあい

長塚京三氏へのインタビュー記事、ほかにもいくつか心に残った部分があるので追記します。www.chunichi.co.jp 台本は、ぱらっと、大体前日にファクスでいただきます。それをそんなにあっためるということはなくてね。現場のスタジオにさらりと行って、ぼつぼ…

馬を水辺に連れて行くことはできても水を飲ませることはできない

学校の文化祭で留学生が演じる日本語劇、昨日の初日はなんとか滞りなく上演できました。途中で一、二度台詞が飛んだ場面があって、舞台袖に「プロンプター」として陣取っていた私が失念した台詞を入れたのですが、あとから留学生に「センセ、余計に緊張する…

大きな声が出せない?

通訳訓練や、通訳訓練の基礎となる日本語の音声訓練、さらには豊かな表現力を身につけるための演劇訓練。私は昔からこういう訓練、特に声を出す訓練に興味があって、いろいろな学校や教室やワークショップに参加してきました。それが今のお仕事に(ほんのわ…

小手先の技術に頼らない

学校の文化祭で披露する留学生の日本語劇、今週末の本番を前に、実際の舞台(といっても教室を利用した簡素なものですが)でゲネプロ(本番と同じように舞台で行う通し稽古)が始まりました。この期に及んでまだ台詞がうろ覚えという人もいますが、だんだん…

フィンランド語 28 …地名につく場所格

場所を表す格語尾は、これまで三種類学びました。 内格 ~ssA ~に/で 出格 ~stA ~から 入格(語尾はさまざま)~へ これらを使うと、例えば「~で~します」とか「~から~へ行きます」のようなことが言えそうです。旅行の時などに使えるかもしれません…

高校の国語科から文学が消える?

先日、Twitterのタイムラインで拝見したこちらのツイート。文藝春秋11月号。大学入試の国語に記述式が加わるが、読まされるのは駐車場の契約書などで、高校の国語は高2高3は「文学国語」か「論理国語」のどちらかしか選択できなくなる、入試を考えてほとんど…

フィンランド語 27 …場所格

これまでに学んだ内容も含めて、場所に関する格の作り方(の一部)をまとめて教わりました。場所に関する格といえばこれまでに「内格(ssA)」、「接格(所格)(llA)」、「出格(stA)」を学びましたが、フィンランド語にはまだまだあるそうです。表にまと…

「自己責任」をはき違えてはいけない

私は日常的に外国籍の方や留学生と話をする機会がありますが、そこでよく話題にあがる「日本の不思議なところ」のひとつに「公共交通機関における情報の過剰」があります。 街中に看板や張り紙や注意書きがあふれている。 電車やバスなどの車内アナウンスが…

フィンランド語 26 …自己紹介

動詞も名詞も形容詞も、さらには主語や代名詞までもがどんどん変化するフィンランド語。定型文をひたすら覚えるという「戦略」が効かない言語ですが、自己紹介の定型文だけは作って覚えておけば役に立つのではないかと思いました。中国語を学んでいるときも…

留学生が挑戦する「容赦のない日本語」

秋は学園祭や文化祭の季節です。私が奉職している学校では通訳訓練の一環として「演劇」を取り入れており、訓練の成果を文化祭で発表するので、留学生のみなさんはただいま稽古の真っ最中です。留学生の「出し物」というと、日本語がまだ拙いからということ…

通訳や翻訳が好きですか?

先日、某所で英語の通訳者さんとお話をしていて、ふと先日読んだトム・ハンクス氏の短編小説集『変わったタイプ』の話題になりました。qianchong.hatenablog.comそこから、「実は私、カズオ・イシグロ氏の作品が好きなんですけど」 「私も!」 「どの作品が…

多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。

本を探している時にたまたま目にして、ネコのイラストにひかれて思わず買い、Kindleで一気に読んじゃった一冊。独特の書名ですが、これはかつて筆者のJam氏が友人から受けた一言だそうです。人間関係に悩んで、いつまでもそれを引きずって悶々としていたら、…

「全部取り」すればいいのにね

昨日Twitterのタイムラインで、私の恩師である「とらねこ285」老師のこのツイートを読んで驚きました。日本人学生の繁体字アレルギーが甚だしい。クラスに台湾と香港の聴講生がいるので、先週、台湾の人が書いた繁体字の軽めのエッセイを教材として配った。…

フィンランド語 25 …教室用語

フィンランド語を細々と学び続けています。名詞も動詞も形容詞も代名詞もどんどん格変化し、語順で話すわけではない言語ということで、定型文を大量に覚えるという「戦略」が使いにくいため、いまだにたいしたことが話せません。いまはひたすら語彙を増やし…

もう少し怖れてもいいかもしれない

むかしむかし、通訳学校で学んでいた頃、ノートテイキング(メモ取り)の授業で講師の先生からこんな指導がありました。 何はなくとも数字、それに固有名詞だけはメモしてください。 そりゃそうですよね、数字や固有名詞(人名や地名、団体名などさまざま)…

フィンランド語 24 …命令形

新しい課に入って、命令形を教わりました。フィンランドの人々はこの命令形をけっこうよく使うそうです。別に「上から目線」というわけではなくて、むしろ親しみの表現のよう。それだけ人間関係がフラットというかフランクなんですかね。お隣のスウェーデン…