インタプリタかなくぎ流

いつか役に立つことがあるかもしれません。

くらし

黒縁の老眼鏡

老眼がどんどん進んで、これまで使っていた老眼鏡で文字を読むのがいささかつらくなってきたので、新しいものを買い求めました。これまではチェーン店の眼鏡屋さんで格安の老眼鏡を買っていたのですが、ちゃんと検眼してもらったうえで誂えようかなと思い、…

移動図書館

けさの新聞に、東京都町田市の移動図書館「そよかぜ号」の話題が載っていました。ああ、まだ活躍していたんですね、移動図書館。私が子どもの頃に住んでいた団地の集会所にも、この写真そっくりな移動図書館が定期的にやってきていて、毎回楽しみにしていた…

すべてをゆるそう

自分の心と身体がそれまでとは違う状態に入ったのだなと如実に感じられるようになったのはここ5、6年のことでしょうか。現実の厳しさに比べてやや軽薄な感じがする言葉ですけど、まさに「老いのリアル」みたいなものがひしひしと迫ってくるのを、なかば驚…

マウントフルな人生

「マウントおじさん」という言葉があります。あるいは「マウンティングおじさん」とも言うでしょうか。自分が他人よりも優れていることを見せつけようとする男性のことを指し、とくに、自分の経験や知識や能力などを誇示して、相手を見下ろそうとする行動を…

チルドレン・Yチェア

中近東の織物・キリムや北欧家具を専門に扱っているROGOBA(ロゴバ)というお店があります。お店というよりもショールームに近くて、個人が立ち寄って購入するというよりは企業なり団体なりがインテリアを調達するといった感じのお店ではないかと思われます…

チケット詐欺

エイプリルフールを念頭に置かれてか、けさの東京新聞『筆洗』欄にこんなことが書かれていました。 四十数年前の春、上京後数日にして、新宿でインチキな映画券を売りつけられた ありましたね、そういう詐欺。私も実はそのインチキな映画券を売りつけられた…

ATOKの亡霊

5年以上使い続けてきたMacbook Airを買い替えました。ちょうどM3チップ搭載のMacbook Airが登場したばかりで惹かれたものの、結局自分の仕事内容などをあれこれ勘案したすえにMacbook Proへ乗り換えることにしました。メモリなど増設するとけっこうな価格に…

FOMO

台湾発のSNSで、基本的には大学生専用のプラットフォームとして人気のある「Dcard」(日本でも「Dtto」という名前でサービスが提供されています)。そのDcardのYoutubeチャンネル「Dcard Video」*1の動画で「FOMO」という言葉を知りました(14:00〜)。www.y…

さよならSNS

先日、ながらく放置状態だったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)から退会しました。フェイスブック(Facebook)とピンタレスト(Pinterest)のアカウントです。SNSに分類されるものとしてはあとユーチューブ(Youtube)とライン(LINE)を引き…

ChatGPTが勝手にやり取りしちゃってた

けさChatGPTの画面を開いたとき、左側にあるチャット履歴一覧の“Previous 7 Days”のところに“Cheer up with kittens!”という項目があるのに気づきました。こんなやり取りです。 ●You I want to cheer up my friend who's having a rough day. Can you sugges…

あたらしい家中華

極端な人見知りで人づきあいが苦手な私ですが、曲がりなりにも数十年ほど中国語関係のお仕事をしてくるなかで、中国人のお宅に招かれて食事をふるまわれたことが何度かあります。数十年で何度かしかないというのが社交性のなさを如実に表していますが、それ…

失敗の科学

先日の新聞に気になる記事が載っていました。1月2日に羽田空港で起きた飛行機の衝突事故に関して「調査による原因究明と捜査による責任追及が並行して進」んでいることに疑問を呈した記事です。大きな事故が起こると、日本ではその原因究明が行われる一方…

40歳がくる!

先日、仕事帰りに本屋さんへ立ち寄って新刊本をあれこれ立ち読みしていたら、真っ赤な表紙の目立つ本が平積みされているのに気づきました。書名は『40歳がくる!』で、アラフォーを迎える方のエッセイかな、自分も40歳を迎えたころは「不惑」と言いつつあれ…

大谷選手のグローブとマンゴー崇拝

アメリカ・メジャーリーグの大谷翔平選手が日本国内すべての小学校に3個ずつ、合計約6万個のグローブを寄贈というニュース。発表からひと月あまりを経て、各地に届き始めたというニュースが再びマスメディアを賑わせていました。www3.nhk.or.jp www.oricon…

「テキトー」に海へ行く

通勤ラッシュ時に、大勢の通勤客が向かう都心方向ではなく、逆方向の空いた電車に乗ってどこかへ行ってみたい衝動に駆られることがあります。そのむかし東京で、今から思えばかなり「ブラック」な出版社に勤めていたころたまたま読んだ『宮本から君へ』とい…

AIで人はバカになる?

ChatGPTが世に公開される前の時代ですが、「コンピュータを使うと人は衰える」という記事を読んだことがあります。project.nikkeibp.co.jpいや、たしかに、パソコンやスマートフォンを使い始めてからというもの、漢字の「ど忘れ」や家族の電話番号さえ知らな…

語学はユンケル程度に効く?

昨日の朝、通勤電車でDuolingoをやっていたら、こう聞かれました。“Are you trying to exercise at least three times a week?(少なくとも週に三回運動するようにしていますか)”。たんなる偶然でしょうけど、Duolingoは時々こういう「どうして自分のことを…

あとどれくらい生きられるか

職場がある建物の前の広場に臨時の献血所が開設されていたので、ほんとうに久方ぶりですがご協力申し上げることにしました。私の歳では献血はできないんじゃないかと勝手に思い込んでいたのですが、基本的には69歳まで可能なんだそうです。www.jrc.or.jp受付…

ウェス・アンダーソンすぎるシンクロニシティ

今日の土曜日は仕事がなかったので、朝からジムのパーソナルトレーニングに出かけました。トレーニングが終わって、すぐに帰ろうと思ったのですが、あまりにいい陽気なので青山墓地を通り抜けながら青山一丁目駅まで散歩して帰ることにしました。途中、雲ひ…

F.O.B COOP

東京メトロ日比谷線の広尾駅から西麻布交差点の方へ向かって少し行ったあたりに、かつて「F.O.B COOP(フォブコープ)」というお店がありました。1981年に創業されたお店で、輸入雑貨を販売し、カフェが併設されていて、いまではよくあるタイプの雑貨屋さん…

一元屋さんが閉店するって

昨日は麹町近辺でお仕事をして、帰りに東京メトロ半蔵門駅の真上にある一元屋さんへ寄りました。ここは小さな和菓子屋さんで、とくに甘さ控えめで小豆の味が濃厚な「きんつば」がとってもおいしいのです。qianchong.hatenablog.com進物ではなく自分で食べる…

ラプアンカンクリのストール

フィンランド南西部、セイナヨキ(Seinäjoki*1)の北にラプア(Lapua)という小さな街があります。この街に拠点を置くテキスタイルブランド「ラプアンカンクリ(Lapuankankurit:ラプアの紡ぎ手たち)」は、シンプルかつデザイン性の高い製品で知られていま…

根津美術館の監視員

ここのところ仕事があまりに忙しくて精神が煮詰まってしまいそうだったので、やっと休みになった今日は根津美術館に北宋の書画を見に行ってきました。根津美術館は事前にネットで入場時間を予約する形になっていて、朝一番の時間帯で入場したので、それほど…

粥粥好日

いつものように朝5時起きでジムに行って、少々興が乗ってしまったので長めにトレーニングをしていたら、出勤までの時間の余裕がなくなってしまい、朝食をとらずに家を出ました。本当はトレーニング前後に何も食べないのは良くないんですけど……しかたなくな…

スーツと鴨南蛮と豆花

昨日の土曜日は、午前中都内某所でお仕事をして、そのあと神田に向かいました。神田に小さな仕立て屋さんがあって、そこでビジネススーツを注文するために予約を入れていたのです。ここ十年近く、スーツの着用を特に求められない職場で働いてきましたし、も…

雑談力

先般聞いていたBBCの「6 Minute English」にこんな会話がありました。 Do you have many friends? Yes, I have some close friends, but maybe not as many as I’d like. That’s interesting because often it’s women who have many friends while men find…

宝くじという寄付

日本人は世界でいちばんケチな民族。そう言われたら「ムカッ」とくるでしょうか。でも実際のところ、例えばこちらのページによれば、人口ひとりあたりの寄付金額で日本は英国の2分の1、米国の10分の1しかないそうです。www.es-inc.jpまた英国の Charities…

発言する資格

もう一週間以上も前ですが、東京新聞のコラムにニュースサイト編集者の中川淳一郎氏がこんなことを書かれていました。 ネットについて私はこの15年ほど常に「公の場で発言する資格がない者の声が大きすぎて社会をおかしくしている」と主張してきた。 実はこ…

自分を護るために降りる

私が勤務している職場の図書館には、処分されることになった蔵書を並べて、学生や教職員が自由に持ち帰ってよいというサービス(?)を提供するコーナーがあります。私はかつてここで飯塚朗氏の『中国故事』(角川選書)や木下順二氏の『中野好夫集』(日本…

台湾ファミマの入店音

先般、コロナ禍を挟んで三年ぶりに台湾に行き、しばらく過ごしました。その間毎日のように利用していたコンビニ“全家(ファミリーマート)”で、三年前とは違うある変化を見つけました。それはお店に出入りする際に鳴る音(入店音、あるいはジングルですか)…